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世界遺産と渓谷美を眺める――平泉と一関

[2012年1月号掲載記事]

毛越寺の浄土庭園

 

平泉町は岩手県の南西部に位置し、平安時代末期(12世紀)は平安京(京都)に次ぐ大都市として栄えました。中尊寺をはじめとする5つの構成資産が、2011年6月、北海道・東北エリアでは初の世界文化遺産として登録されました。そのいずれもが浄土思想を表したものであり、極楽浄土の豪華さや、平泉町の自然の美しさをひと目見ようと、多くの人が訪れています。

浄土思想とは仏教の教えの一つで、浄土は別名、仏国土ともいいます。死んだ後に清い世界である仏の世界に行き、成仏できるようにしようという考え方ですが、現世においても、悟りの世界である浄土を実現させることができるとする考え方でもありました。

「平泉文化遺産センター」は、平泉の文化遺産の概要を初心者にもわかりやすく紹介するガイダンス施設です。発掘調査で出土した考古資料も多く展示する他、町内観光のビジターセンターとしての役割も果たしています。英語・韓国語・中国語にも対応した音声ガイドもあるので、まずはここを平泉を巡る旅のスタートにするとよいでしょう。

早速、世界遺産「中尊寺」へと足を向けてみます。中尊寺には国指定重要文化財が多く残っており、中には国宝とされるものも数多く存在しています。「讃衡蔵」は中尊寺の資料館で、平安美術の宝庫といえます。中尊寺のご本尊「三体の丈六仏」や、紺色の紙に金色の文字で書かれた「中尊寺経」など、見どころがいっぱいです。

春の藤原まつり

 

讃衡蔵の隣が「金色堂」。今から約900年前に建てられており、阿弥陀のあるお堂の内外には金箔が貼られています。また、堂内の4本の柱や須弥壇(仏壇)などに施された、螺鈿細工(白く光る夜光貝を切って模様とした)、透かし彫りの金具、漆の蒔絵(漆を接着剤にして金や螺鈿をまきつけて模様とする日本独自の工芸技術)と、お堂全体が芸術的な美しさです。

平安美術の文化財を眺めたら、次は極楽浄土を庭園として表した世界遺産「毛越寺」に立ち寄ります。こちらの見どころは、なんといっても浄土庭園。大泉が池には、四季それぞれの自然や、夕日の色が鏡のようにうつり込み、幻想的な美しさを見せてくれます。その美しさと文化価値は「特別史跡」「特別名勝」と、国から二重に指定されているほどです。

また毛越寺では、100名近い参加者が毛越寺から中尊寺へとねり歩き平安絵巻を再現する「春の藤原まつり」や、平安時代の貴族衣装を身に着けた歌人が和歌を詠む「曲水の宴」など、祭りも盛ん。また、大泉が池周辺に3万株ものあやめが咲く「あやめまつり」も、毛越寺の美しさを楽しめる祭りの一つです。

毛越寺のあやめ/達谷窟

 

毛越寺から、車を西に10分ほど走らせると、大きな岩の壁に彫られたダイナミックな仏像が現れます。国指定史跡「達谷窟」は壁に彫られた仏像では、日本では最北端。征夷大将軍(開拓するために派遣された将軍)・坂上田村麻呂が戦いに勝ったことを祝って建てたとされています。また、手前に建つ「毘沙門堂」は、かつて100体を超える毘沙門天をまつり、国を鎮めるための祈願所としてつくられたとのことです。

達谷窟から、さらに西へ車を5分ほど走らせると国指定名勝・天然記念物の「厳美渓」です。奇岩、怪岩が2キロに渡って続く美しい渓谷です。この渓谷を飛ぶようにして運ばれてくるのが、空飛ぶ団子と呼ばれる厳美渓名物「郭公だんご」。対岸にある団子屋からワイヤーロープを伝って運ばれ、3つの味が楽しめます。

厳美渓にかかる橋を渡って徒歩2分の「サハラガラスパーク」は、世界のガラス製品を10万点以上、展示・販売しているガラスアートショップです。お土産を買ったり、パーク内のレストランやカフェで休むこともできます。また、パーク内の工房では、宙吹きガラスやトンボ玉(穴の空いたガラス玉)作りなど、ガラス工芸体験もできます。

厳美渓から東へ車を走らせること40分、日本百景の一つ「猊鼻渓」にたどり着きます。国の史跡名勝天然記念物の一つでもあり、高さ100メートルほどの絶壁が長さ2キロに渡って続きます。猊鼻渓では、昔ながらの船頭の歌や語りを聞きながらの舟下りが人気です。山々の緑、藤やヤマユリなどの花々、水面に姿を見せるというアユなど、豊かな自然を眺めることができます。

厳美渓(写真左:夏/写真右:冬)

 

猊鼻渓の舟下りは、雪の舞う冬になると、こたつ(足をあたためるテーブル)をのせた屋形船になります。予約が必要ですが、こたつで暖まりながら「木流し鍋(味噌仕立てのスープに野菜や鶏肉、豚肉を入れて煮込んだもの)」を楽しむコースもあります。この地方で昔から体を温めるために食べられていたものです。こたつをのせた舟は12月1日から2月末まで運行しています。

平泉のグルメを楽しむなら「道の駅・厳美渓」へ。ここには、岩手県南部の郷土料理であるもちを専門としたレストランがあり、あんこ、ゴマ、ショウガ、エビなど、8種の味が楽しめる「もち膳」や、そばともちがセットになった「ざるそばセット」などが味わえます。もぎたての果物や野菜が並んでいるところもあり、この地域の食文化を楽しめます。

もち膳/ざるそばセット

 

世界遺産登録された街を、気軽に楽しんでもらえるようにと、英語・中国語・韓国語・ドイツ語に対応する、観光ガイドもいる平泉町。東京から一ノ関駅まで、東北新幹線で2時間10分。そこからJR東北本線に乗り換え、平泉駅までは8分。平泉駅からは観光巡回バス「るんるん」が出ており、1日フリーパスは大人400円です。

平泉観光協会
ひらいずみ通訳・ガイドの会
サハラガラスパーク
いちのせき観光ガイド
げいび観光センター

文:今野和美


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