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加賀百万石の城下町――金沢

[2011年12月号掲載記事]

兼六園の雪吊

 

金沢(石川県)というと、多くの日本人が「加賀百万石」という言葉を連想します。「加賀」とは、金沢とその周辺地域の旧国名(江戸時代以前の地名)。「1石」は「米を基準にして計算した場合、大人1人が1年間に食べる米の量」で、百万石はその100万倍。それくらい豊かな地域だったということです。

武士の時代の言葉が、今でもキャッチコピーになっていることからもわかるとおり、金沢は日本でも有名な城下町(城を中心に栄えた町)です。そんな金沢を巡るには、JR金沢駅から乗れる周遊バス(城下まち金沢周遊バス)を利用するのが便利。3種類のバスには、金沢出身の代表的な文豪3人の名前(鏡花・犀星・秋声)が付けられています。

「ひがし茶屋街」は、江戸時代からの町並みが現代まで残っていて、外国人観光客にも人気のスポットです。江戸時代に金沢を治めていた「加賀藩」が、このあたりのお茶屋(芸妓の琴や三味線や踊りなどを楽しむ飲食店)を集めて整備したのがはじまり。当時から続くお茶屋をはじめ、個性的なレストランや喫茶店・雑貨屋・旅館などが軒を連ねています。

ひがし茶屋街

 

ひがし茶屋街には、金箔を扱った雑貨屋もあります。金箔とは、金を何度もたたいて紙よりも薄くのばしたもの。金沢の伝統工芸品(昔から伝わる方法で作られた芸術品)のひとつです。金100%だと柔らかすぎるので、わずかに銀や銅を混ぜています。金沢では加賀藩が推奨したのがはじまりで、現在では、日本の金箔のほとんどが金沢で生産されています。

ひがし茶屋街があるからには「にし茶屋街」もあります。にし茶屋街は、お寺の多い地域に隣接。最も有名なのは「妙立寺」です。落とし穴・隠し階段・隠し部屋など、敵をだますしかけがあることから、通称「忍者寺」と呼ばれています。おまけに、外からは2階建てに見えるのに、中に入ると4階建てになっています。

ひがし茶屋街から南西へ向かうと、金沢で最も有名な観光名所「兼六園」があります。金沢のみならず、日本を代表する庭園のひとつです。もともとは大名庭園――歴代の藩主(江戸時代の領主)たちが個人的に楽しむために造った庭――でしたが、藩主がいなくなった現在では一般公開されています。兼六園の冬の風物詩といえば「雪吊」です。木の枝に雪が積もって折れるのを防ぐために、枝をまとめて縄で縛るのです。

金箔

 

兼六園のすぐ隣には「金沢城公園」があります。加賀藩の藩主だった前田家の城跡(城があった場所)で、江戸時代の門や櫓(敵への見張りや防御のために建築された城の一部)などが復元されています。復元にあたっては、現在まで残っている絵図・写真・文献や調査結果などを踏まえた上で、当時の建築方法を細部にわたって再現しています。

兼六園から金沢城公園へと通じる「石川門」は、江戸時代から残っている門です。公園内で最も歴史が古く、見た目も立派なので、多くの人が勘違いしていますが、実は大手門(表門)ではなく搦手門(裏門)です。搦手門は、敵が城に攻めてきて守り切れなかった場合、藩主が城の外へ逃げるときに使う門で、少人数で警備できる設計になっています。

金沢城公園

 

昔の日本の風景が残る金沢もいいけれど、現代的な金沢も見たいという人には、兼六園や金沢城公園から歩いて行ける距離にある「金沢21世紀美術館」がおすすめです。建物は円形の総ガラス張りで、無料で入場できるスペースも多いです。有名なオブジェは、中庭にある「スイミング・プール」。水面をのぞくと、プールの底に人が沈んでいる錯覚を楽しめます。

南町という金沢のオフィス街の近くには、「尾山神社」があります。この神社には、他の日本の神社には見られない珍しい特徴があります。それは、この神社の正門である「神門」の最上部の窓に、ステンドグラスが使われていることです。その屋根のてっぺんに避雷針が立っていることも、神社としては個性的です。この神門は、夜にはライトアップされています。

尾山神社には、加賀藩を創設した最初の藩主である前田利家と、妻・まつが奉られています。神社の敷地には、若き日の利家の銅像があります。馬で駆ける利家は、風でふくらんだ布を背負っています。これは「母衣」といい、背後からの敵の弓を防ぎます。戦場では目立つ格好なので、主人に有能と認められた武士が着る、名誉な装備で
した。

尾山神社の北にある「近江町市場」は、金沢で最も有名な市場です。飲食店が集まっていて、新鮮な魚介類を寿司として提供している店も数多くあります。金沢ならではの魚と言えば「のどぐろ」。その名の通り、口の中が黒い高級魚です。冬の味覚としては、ズワイガニが有名です。

近江町市場

 

金沢へのアクセスは小松空港を利用するのがいいでしょう。小松空港からJR金沢駅への直通バスが運行していて、特急バスなら約40分で到着します。ちなみに、この空港がある小松市は、重機の製造で世界的に有名な企業「KOMATSU」発祥の地です。

写真提供:金沢市

文:松本誠也


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