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平和と歴史に彩られた街――長崎

[2011年6月号掲載記事]

長崎市は、日本本土の南西の端に位置しています。江戸時代は国内唯一の貿易港「出島」があったため、日本の玄関口としてヨーロッパや中国の文化の影響を大きく受けました。今も残る多くの歴史建造物が独特な街並みを作っています。さらに、原爆投下を体験した都市として、各国に強い反戦のメッセージを発信し続けている世界的な平和都市でもあります。

気候は温暖で、農産物ではビワやジャガイモなどが多く収穫されます。海に囲まれていることから漁業も盛んです。また、ポルトガルから伝わった洋菓子、カステラや、中国料理をもとにした麺料理、ちゃんぽんの国内発祥の地です。これらは全国的にも大変人気があり、たくさんの観光客が長崎で本場の味を楽しみ、お土産としても買い求めていきます。

カステラ(左)/ちゃんぽん(右)

 

近年、観光客や市民の間で「長崎さるく」という催しが注目されています。さるくは長崎弁でぶらぶら歩くという意味。特製地図を片手に、名所を歩いて巡りながら長崎の魅力を味わうことができます。また、最もポピュラーなのは路面電車での観光です。どこまで乗っても大人120円、子ども60円と低料金です。

電車を利用するなら、まず、長崎市の南にある「大浦天主堂下」を目指してみましょう。「大浦天主堂」は、長崎で殉教した26聖人のため1864年に建てられた日本最古の木造教会。中世ヨーロッパのゴシック調建築やステンドグラスの美しさに息をのむほどです。1933年に国宝の指定を受けました。また、二十六聖人殉教地とともに世界遺産暫定リストに掲載された「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の一つでもあります。

「日本二十六聖人殉教地」は、JR長崎駅近くの西坂町にあります。1597年、当時の日本では固く禁止されていたキリスト教の信仰を貫いたことにより、外国人宣教師6人と日本人信徒20人が捕らえられ、この西坂の丘で処刑されたのです。現在、この地には聖人等身大のブロンズをはめ込んだ記念碑がたっています。

写真左:大浦天主堂/写真右:日本二十六聖人殉教地

 

大浦天主堂の隣、港が見渡せる広い敷地にグラバー園が広がり、四季を通じて美しい花々が咲いています。トーマス・グラバーは、開国後の日本で活躍したスコットランド出身の商人。このグラバーの邸宅をはじめ6つの洋館が立ち並んでいます。第1ゲートは「大浦天主堂下」下車。「石橋」からの第2ゲートでは、「グラバースカイロード」という屋外の長いエスカレーターを楽しみながら入園できます。

出島は扇形をした人工の島。キリスト教の布教禁止をはじめ、外国との交流を制限する鎖国政策が行われていた江戸時代、国内で唯一海外に開かれた港で、主にオランダとの貿易が行われていました。この島の中ではオランダ人の居住や公の活動が許されていました。何度もの工事を経て当時の形が復元され、現在は資料館も造られています。

出島から7分ほど電車に乗り、「正覚寺下」で降りると日本最古の中国様式の寺院、「崇福寺」があります。1629年、長崎に住んでいた中国人たちによって建てられたもので、21の文化財があり、そのうち本堂(大雄宝殿)と門(第一峰門)は国宝に指定されています。

崇福寺を出て10分歩くと、中島川に架かる「眼鏡橋」が見えてきます。「石造り二連アーチ橋」で、川の水に映った姿が眼鏡のように見えます。中島川には眼鏡橋の他にも17基もの石橋があります。これらは、鎖国時代に栄えた商人や僧侶によって架けられたものです。石橋が連続する風景からは、古い長崎の雰囲気を感じることができます。

写真左:グラバー園/写真右:眼鏡橋

 

1945年8月9日、長崎市に原子爆弾が投下されました。眼鏡橋の近くの「公会堂前」から「浜口町」に向かうと、長崎原爆資料館があります。資料館では、多くの写真や展示物によって、原爆投下までの流れや被爆直後の市内の様子などを知ることができます。核兵器の脅威に向き合い、平和について深く想いを巡らすことができるでしょう。

長崎原爆資料館から徒歩8分で、「平和公園」に着きます。この公園の北側には、平和都市・長崎のシンボルとして有名な「平和祈念像」がそびえています。平和祈念像には、平和への願いと原爆犠牲者への祈りが強く込められているのです。原爆が投下された8月9日には毎年平和記念式典が行われ、この像の前で全世界へ向けて平和宣言が発表されています。

夜の市内観光で最もお勧めのスポットは「稲佐山」という、市街地の西に位置する標高333メートルの山です。山頂の展望台からの美しいパノラマは、「1,000万ドルの夜景」といわれる日本三大夜景の一つです。JR長崎駅前など市内中心部から稲佐山までを循環する無料バスが運行しており、所要時間は約30分。バスを降りると長崎ロープウェイに乗り換え、空中からの眺めを楽しみながら山頂を目指すことができます。

写真左:平和祈念像/写真右:稲佐山からの夜景

 

長崎市沖に浮かぶ「端島」、通称「軍艦島」も、全国的に有名な場所です。現在は無人島ですが、昔は炭鉱として大変栄えた島で、軍艦が浮いているような独特の姿や歴史的な存在価値などから注目を集めてきました。2009年に世界遺産暫定リスト入りを果たし、さらに人気が高まりました。観光の際は、島の周りを周遊するものから上陸コースまで、様々な楽しみ方ができます。

東京から長崎へのアクセスは、飛行機を利用した場合、羽田空港発、長崎空港着の約2時間。JRでは、東京から新幹線で九州・博多まで行き、博多駅で特急かもめ号に乗り継ぎます。所要時間は約8時間です。

写真提供:長崎市

文:小宮山蘭子


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