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商品を飾る宝物―おまけ、ふろく

[2010年4月号掲載記事]

日本で売っている商品には、別の品物がついていることがあります。例えばお菓子を買うと、お菓子だけでなく小さなおもちゃも入っていたり、ペットボトルの飲み物を買うと、ふたの上にフィギュアと呼ばれる人形がのっていたりします。このようなただでもらえる物を「おまけ」と言います。雑誌にもおまけがありますが、こちらは「ふろく」と呼ばれます。

「おまけつき商品」を広めたのは、菓子メーカーの江崎グリコ株式会社です。1922年に会社をはじめた江崎利一社長は、「子どもには食べることと遊ぶことの両方が必要だ」と考えました。そこできれいなカードや小さなメダルなどを作り、お菓子につけて売りました。このおもちゃつきのお菓子は大評判となり、江崎グリコは大きな企業に成長しました。

約90年がたった今でも、グリコはおもちゃつきのお菓子を作っています。組み立てるおもちゃもありますし、動かして遊べるおもちゃもあります。これらを買うのは子どもだけではありません。大人も、子ども時代をなつかしく思って、買って集めることがあります。グリコのおもちゃを全部集めようとする熱心なコレクターもいるほどです。

フルタ製菓株式会社というお菓子メーカーのチョコレート菓子「チョコエッグ」は、1999年に大人気となりました。卵型のチョコレートの中に動物のフィギュアが入っているお菓子でしたが、そのフィギュアの出来が良いことなどから、大人のファンが多く生まれました。現在のチョコエッグには電車や飛行機など、乗り物のフィギュアが入っています。

ドーナツのチェーン店「ミスタードーナツ」も、かわいいおまけを用意しています。ミスタードーナツではドーナツにおまけをつけるのではなく、お客さんにポイントカードを渡しています。ドーナツを買ってポイントを貯め、そのポイントをおまけと交換するしくみです。おまけは定期的に変わり、今はオリジナルキャラクターのイラスト入りお弁当箱などがあります。

おまけをつけるのは食品会社だけではありません。携帯電話の会社、ソフトバンクモバイル株式会社は、「白い犬」のぬいぐるみがついたトイレロールカバーやスリッパなどをおまけにしています。「ソフトバンクのコマーシャルに出ている白い犬が人気なので、こういうおまけを作りました。このおまけが欲しくて契約してくださる方もいます」と広報部の中山直樹さんは言います。

一方、雑誌のおまけであるふろくも、グリコのおまけと同じく1920年ころから盛んになりました。最初は子ども向けの雑誌に多く見られましたが、今では大人向けの雑誌にもよくついています。特に最近は質の高いものが多いため、ネット上のオークションでふろくが売り買いされたり、個性的なふろくが話題になったりもしています。

例えば株式会社小学館のビジネス誌「DIME」。通常は400円で販売されていますが、ときどきふろくをつけ、500円前後で発売することがあります。ふろくはiPod用スピーカーや耳かきなど実用的な物です。最近はソーラーライトつきキーホルダー、ソーラー電卓つきマウスパッドなど、環境にやさしいおまけも増えています。

株式会社学研教育出版の「大人の科学マガジン」には、毎号ふろくとして機械のアイテムが一つついてきます。ミニエレキギターや電子楽器テルミン、動く人形や二眼レフカメラなどです。おもちゃではありません。動かしたり使ったりできる、本物の機械です。

雑誌を買った人は説明書を見ながら、パーツを組みたてて機械を作ります。さらに、できあがった機械をもっとよい物に作り変えることもできます。例えばカメラの場合は、レンズを買ってきて入れ替えたり、フィルムを安定させる板を入れたりするなどです。「大人にも物を作る楽しみを。それがこの雑誌のコンセプトです」と広報室の相原哲さんは言います。

株式会社宝島社の「ブランドムック」という雑誌は、おしゃれなふろくで有名です。この雑誌は毎号有名ブランドを一つ特集し、そのブランドのアイテムをつけています。その内容はバラエティーに富んでいて、バッグやポーチ、ルームウェアから傘まであります。「ブランドムック」は年々売上げを伸ばしていて、2009年8月の「Cher」特集号は70万部を販売。同年11月の「イヴ・サンローラン」特集号は100万部を売り上げました。

「私たちの会社は、誌面と同じコンテンツの一つとして、ブランドアイテム(ふろく)をとらえています」と宝島社広報課の山崎あゆみさんは言います。「宝島社では、雑誌とブランドアイテムがセットで一つの『ブランドムック』という商品だと考えています。編集部がブランドアイテムの企画・制作を行っているため、読者ニーズやトレンドをつかんだ商品を作ることができているのだと思います」。

「グリコ社内では、おまけという言葉を使わないんですよ」と、グリコ広報IR部の中原修さんは言います。「私たちにとっておもちゃは、『お菓子を買ったついでについてくるおまけ』ではありません。お菓子とおもちゃがセットになって一つの製品なんです。『お子様に、お菓子で体の栄養を、おもちゃで心の栄養を』、それが私たちのこだわりなので、おまけではなく、おもちゃと呼んでいるんです」。

「豪華すぎる」とおまけやふろくを批判する人もいます。「主役は商品なのに、おまけやふろくにお金をかけすぎている」と。それでもおまけ・ふろくつきの商品は大人気で、熱心なコレクターもたくさんいます。その理由は、作り手が「おまけ・ふろくも主役だ」と思い、心をこめて作っているからかもしれません。

江崎グリコ株式会社
ミスタードーナツ公式サイト
フルタ製菓株式会社
ソフトバンクモバイル株式会社
株式会社小学館
株式会社学研教育出版
株式会社宝島社

文:砂崎 良


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