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温暖化被害地ツアーはいかが?

[2010年3月号掲載記事]

リーマン・ショック以後、世界的な不況で日本人観光客が少なくなった。旅行会社は観光客を増やそうと新しい観光地を開発している。最近はエコツアーの人気が続いていることに目を付けた日本のある旅行会社が、「温暖化体験ツアー」を企画している。Hiragana Times CIAは、その企画の責任者、温地みゆき部長にインタビューした。

CIA:「温暖化体験ツアー」とは、どのようなものですか。

部長:ご存じのように、地球のいたるところで異常な現象が起きています。このツアーの目的は、温暖化で大きな被害にあう世界各地を訪れ、地球の危機を肌で知ってもらうことです。たとえば、海水が高くなり、沈みかけている太平洋の小さな島国ツバル。ここに滞在し、現地の人と生活を一緒にします。

CIA:それは、他国の不幸をもてあそぶことになりませんか。

部長:とんでもない! いいですか、観光客はそこでお金を使うので、現地の人はうるおうのです。行動を起こさず、ただかわいそうだと同情するだけでは何も起こりません。何かをしなければなりません。これは現地の生活を助けることになります。私たちは、これらの場所に世界中の旅行会社と一緒にたくさんのお客を送る計画を立てています。

CIA:その他、どんなツアーを企画しているのですか。

部長:オーストラリアにある大きな湖が干あがり砂漠化しましたが、観光客はそこを歩いて渡ります。ブラジルの森林伐採跡では、キャンプ生活をします。この他、氷河が崩れる北欧など、目的地はたくさんあります。

CIA:世界は真剣に温暖化対策に取り組み始めました。ツアーは実現できるのですか。

部長:COP15で各国のエゴを調整できないことがはっきりしました。結局、今後もCO2を減らすことはできません。

CIA:ツアーが成功すると、何か良い変化が起きるのでしょうか。

部長:皮肉なことに、被害が大きければ大きい場所ほど、観光客が増えるのです。被害国の不満は消えるどころか、排出国を歓迎するようになるでしょう。CO2の排出規制がなくなれば排出大国の製造は活発になり、国民の所得は増え、旅行する機会が増えます。CO2排出国から被害地への訪問者は間違いなく増え、みんなが満足です。すばらしい企画だと思いませんか?

CIAからの一言

みなさん、日本の有名な作家、芥川龍之介の本、「くもの糸」をご存知ですか。お釈迦様が地獄に落ちたひとりを哀れみ、一本のくもの糸で極楽へ引き上げようとします。男は糸を登り始めますが、他のものが続いてぞろぞろと登ってきます。このままでは糸が切れ、また地獄に落ちてしまうと恐怖を感じた男は、『降りろ』と叫びます。突然、手元から糸が切れ、男は再び地獄に落ちてしまいます。読者のみなさん、私たちのエコの糸がいかにもろいものかを認識してくださいね。

* CIA(Cynically Insulting Agency /皮肉冗談局)


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