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大震災後に広がる多種多様の支援プロジェクト

[2012年3月号掲載記事]

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東日本大震災は、現在でも多くの爪あとを被災地に残しています。震災後、世界中の人々によって様々な分野から将来につながる特色のあるプロジェクトが立ち上げられました。

「東北九州プロジェクト」は、文化という側面から被災地復興の後押しをしようという取り組みです。このプロジェクトでは東北と九州のアーティストの作品を九州で約一年かけて巡回展示し、販売しています。絵画や陶磁器、雑貨や衣類、音楽など様々な作品が委託販売されています。東北のアーティストは手数料無料で参加するため、九州の参加アーティストの委託手数料がプロジェクトの運営のために使われます。

このプロジェクトは九州のクリエイティブユニットTRAVEL FRONTが始めた取り組みです。主宰の野田恒雄さんは被災後の東北でアートの活動を続けていくことの難しさを実感し、このプロジェクトを始めました。募金などの形ではなく、文化を通して東北と九州のアーティストが長期に渡り連携していこうという考えから活動が行われています。

2011年7月、福岡から始まり、10月に長崎で、11月には鹿児島で展示会が行われました。各会場ではトークイベントも行われ、福岡会場には期間中約1,500人が訪れました。展示会では特に東北にちなんだ絵柄の手ぬぐいやスモッグ、中古のスケートボードを削って作るくつべらなどが人気です。現在、東北からは約20組の作家が出展しています。

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東北九州プロジェクトの作品 左:『Mi amas TOHOKUセット』SHOE PRESs(シュープレス)仙台、右:『クツベラキーホルダー』SUBURBS(サバーブス)青森

 

九州は東北と距離が遠いなどの理由で交流も少なく、東北のアーティストの知名度は低いものでした。しかし「このプロジェクトを通して東北と九州の距離が近くなったと感じているアーティストもいます」とTRAVEL FRONTの宮崎由子さんは話します。プロジェクトは2012年7月まで、2~3ヵ月に一度をめどに九州各地で展示会を開く予定です。

e-bookという新しいメディアを使った取り組みも行われています。「You Are Here: Write For Tohoku」は、各国から集まったボランティア・ライターの英語で書かれた記事を編集し、インターネットを通して販売しています。販売した売上金は全て日本赤十字社に寄付され被災地に送られます。

e-bookは紙を使わない電子書籍のため、約3ヵ月という短期間で製作、出版することができました。また、世界中いたるところから購入することができ、すぐに読むことができます。

e-bookでは日本に滞在した経験のある各国のライターが、様々な記事を投稿しています。日本で体験したことや、日本に関する短編小説、詩などが載せられています。日本でシャワートイレを初めて使ったときの話や日本企業に勤めたときの話などをユーモアたっぷりに書いた記事もあります。また仙台で被災したライターが被災後の生活をつづった記事も載っています。世界中の読者が記事を通して、日本の文化や習慣にふれることができます。

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始めたのは、ツアーガイドの経験を持つカナダ出身で現在は東京に住む笹川アナマリーさんです。アナマリーさんはツアーや個人旅行として何度も東北を訪れた経験があります。「地震のニュースがテレビで多く流れるたびに、東北のイメージが次第に被災地としてのみ世界中の人の心に残ってしまうことに不安を覚え、e-bookの製作を決意しました」と話します。

e-bookを購入した日本に住むアメリカ出身のジェレミー・ブースさんは、「日本に住む外国人の楽しい体験や苦労した体験を知り共感することができました」と話します。反対に日本人の読者は、今まで気づかなかった、外国人から見た日本という、日本の別の顔を知ることもできます。日本語版、そして続編も出版する予定です。

被災地の地域農業を再興するための大規模なプロジェクトも生まれました。「東北コットンプロジェクト」は津波にあった農地を利用して綿花の栽培を行い、製品化、販売までを一貫して行うという取り組みです。農家、アパレルメーカー、紡績会社や農協などが協力して行っています。

震災後、津波の影響で東日本の沿岸部の多くの農地は海水をかぶり、農業には適さない状態になりました。特に、一部の地域では大量の砂が積み重なったり、用排水施設が破壊されました。このような地域では稲作をするために必要な土壌から塩を抜く作業ができません。こうした状況を見た企業が発起人となり、このプロジェクトをスタートさせました。

綿花は古くから干拓地で栽培されてきた歴史があります。稲では枯れてしまう塩分濃度の高い土地でも綿花は栽培することができます。2011年6月に宮城県仙台市の荒浜地区と名取市に綿花の種が植えられました。農作業には全国のボランティア、地元の人たち、また参加企業などからも人が集まり、協力して行われています。

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東北コットンプロジェクト

 

2011年8月には、綿畑にきれいな白い花が咲きました。JA全農の小里司さんは「大量の砂で土壌は養分をたくわえにくく、本当に弱い綿ですが、それでも花がついてほっとしています。地元のみなさん、全国のボランティアの努力のおかげです」と話します。

通常の稲作とは違う綿花栽培には難しさも伴います。秋の台風により仮設の堤防が決壊し綿花の畑が水没してしまうという災害に見舞われました。またコットンワームという虫による食害などもあり、収穫量は予定よりもかなり少なくなる見込みです。しかし参加企業は増え続け、東北コットンブランドという新しい事業の将来性に期待が集まっています。2012年春には製品化され参加ブランドのお店や百貨店などで販売される予定です。

Tohoku Kyushu Project
東北コットンプロジェクト

文:柴田理恵


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