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地域の活性化をめざす「B-1グランプリ」

[2012年1月号掲載記事]

2011年11月12日~13日、兵庫県姫路市にある姫路城周辺で、「B-1グランプリ」が開催されました。B-1グランプリは、「B級ご当地グルメ」の祭典です。「B級」は庶民的な価格を、「ご当地」は「その地域独特のもの」を指します。つまり、安くておいしくて地元に愛されている食べ物によって地域をPRするイベントです。

今回で6回目となるこのイベントの特徴は、出展者が企業や飲食店ではなく、まちおこし団体の人たちです。このイベントに参加する目的は、地元でよく食べられている料理を紹介すると同時に、自分たちの町のことを全国に知ってもらい、興味をもってもらうことなのです。

B-1グランプリで受賞すると、料理とともに地元が一気に全国的に注目されるようになるため、まちおこしには大変有効だといわれています。グランプリを受賞するとメディアに多く取り上げられ、地元への観光客が増え、関連食材の売り上げも伸びます。コンビニエンスストアなどと提携したインスタント食品や菓子も話題を呼んでいます。

第1回の八戸大会の出展団体は10団体で来場者数は1万7千人ほどでした。回を重ねるごとに出展団体も来場者数も増え、今回は史上最多63団体が出展し、来場者は51万5千人でした。晴天に恵まれた開催当日、朝から姫路駅前は人でにぎわっていました。「駅前の通りにこんなに人がいるのを見たのは初めて」と地元の人も驚きの声をあげていました。

これだけ人が多く集まると、来場者は目当ての料理を食べるために、長い行列をつくることになります。イベント開始から数分で、「20分待ち」「30分待ち」などの看板を持ったスタッフが立ち始めますが、来場者はその程度の時間なら「まだまし」とばかりに列に続きます。

待っている間たいくつかというと、必ずしもそうではありません。「B-1グランプリ」は料理だけを競う大会ではないからです。出展団体は、地元のキャラクターの格好をして歩いたり、楽器演奏や芝居などのパフォーマンスを行い、待っているお客に楽しんでもらいながら、自分の街のPRをするのです。

グランプリを決める投票は料理だけでなく、もてなし方やパフォーマンスなども総合的に判断し行うことになっています。メイドの衣装を着たスタッフがふりかけをかけてくれたり、順番待ちの人がトイレに行きたくなったときのために、かわりに待ってくれる人を用意したりと、各団体で様々な工夫が見られました。

これだけ多くの人々に料理を提供し、その上様々なサービスも行うとなると、お金を管理するのも大変です。それで、支払いは現金ではなく事前に販売されたチケットを使うことになっています。イベントでチケットを使いきれなくても、姫路城周辺の多くの店で使うことができます。

投票の方法はユニークです。料理を食べるのに使った割り箸を、投票箱に入れ、その投票箱の重さでグランプリを競います。投票できる割り箸はひとり1膳のみ。ただし1膳とは2本一組なので、1本ずつ2つの地域に投票することも可能。3本以上投票することはできません。

中にはひときわ長い行列もみられます。過去にグランプリを取った(富士宮やきそば学会、厚木シロコロ・ホルモン探検隊、横手やきそば暖簾会、甲府鳥もつ煮でみなさまの縁をとりもつ隊)のブースです。その団体は「殿堂入り」と呼ばれ、今後のランキングの対象外となります。やはり過去にグランプリを受賞しているだけに大人気で、一時は「240分待ち」と書かれた看板が立っていました。

今大会のゴールドグランプリ(1位)は「ひるぜん焼そば好いとん会」。濃厚な味噌ベースの甘辛だれが特徴の「ひるぜん焼きそば」が来場者の心をつかみました。授賞式では金色の箸が贈られました。石賀幹浩会長は「最高のチーム、最高の会場でゴールドグランプリを獲得できたのは幸せ。これからが本当の意味でのまちおこし」と話していました。

2位は「津山ホルモンうどん研究会」。ビールにもよく合うと地元で人気の「ホルモンうどん」です。ホルモンとは「牛の内臓」のことでビタミンとミネラルが豊富です。3位は「八戸せんべい汁研究所」。南部せんべいというせんべいが入った独特のスープ。過去の大会で5回の受賞歴があります。

東日本大震災に伴う原子力発電所事故で、いまも住民の避難が続く福島県浪江町の「浪江焼麺太国」が4位に入賞し、注目を集めました。表彰状を受け取った八島貞之さんが「震災で故郷を奪われ、仲間はばらばらになりました。ここまで来られたのは皆さんのおかげです。絶対に故郷を取り戻します」と話すと、会場から「浪江コール」がわき起こりました。

大会後、B-1グランプリを主催する愛Bリーグの事務局長、俵慎一さんは話します。「B-1グランプリは、何かを競争する場ではなく、全国の町が共同でPRをする場。ランキングはあくまでアトラクションのひとつなんです。年々規模が大きくなって、今年は過去最大になりましたが、事故もなく安全に終えられて本当に良かったです。今後も安全を最優先に、楽しくイベントを盛り上げていきたいです」。

受賞はしなくても出展しただけで、その地方の宣伝効果は充分。そして大会を通して地域同士の交流も深まるというメリットもあります。次回大会予定は、来年10月20~21日に福岡県北九州市で開催される予定。「B級ご当地グルメ」はブームというより、もはや日本の文化のひとつになっていく可能性を秘めています。

B-1グランプリ
愛Bリーグ

文:岩淵まなび


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