Language:
Hiragana Times | Facebook Hiragana Times | Twitter RSS

これはHiragana Timesに掲載した過去の記事ですが、実際のマガジンではパラグラフごとに英語と日本語が交互に掲載され、漢字にはふりがながついています。 マガジンサンプル 定期購読案内へ

日本の流行を動かす女性の力

[2011年6月号掲載記事]

出版社、自由国民社が選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」という賞は、毎年はやった言葉や、その言葉に関係した人・団体に贈られます。2010年には「女子会」ということばが選ばれました。これは女性だけで集まって宴会をしたり趣味を楽しんだりする会を意味します。

このことばは、居酒屋チェーン「モンテローザ」が広めました。女性だけの宴会メニューをつくり、「わらわら女子会食べ飲み放題プラン」と名づけて2009年11月から同社の居酒屋の一つ「笑笑」で始めたのです。「全国370店の笑笑で、月に平均約5万人のお客様が女子会プランを利用されます」と、総務部の河邉直さんは話します。「店によっては、週末の宴会の8割が女子会だったりしますよ」。

日本の居酒屋には、男性が行くところというイメージがあります。「実際、お客様は今も男性の方が多いです」と河邉さんは言います。「しかし数年前から、女性のお客様や、女性だけの宴会も増えてきていました。職場の女性の集まりや、主婦の方の趣味の集まりなどです。それでも最近の女性のパワーを考えたら、まだまだ少ないと思いました。それで女性だけの宴会を考えたのです」。

「女子」ということばには、女の子という意味もありますが、スポーツの世界では大人の女性も意味します。例えば「女子サッカー」「女子シングルス」というぐあいです。「ですから、女性ということばより、女子ということばの方が力強いと感じました。それで女子会という名前に決めたのです。女性の好みを考えて、おしゃべりが楽しめるように時間を長く設定したり、デザートを充実させたりしています」。

女子会のブームによって、多くの女性が気がねなく居酒屋へ行くようになりました。すると今度は、子どもを連れて居酒屋へ行く女性が増えてきました。居酒屋は個室や畳の部屋が多く、子どもを寝かせたり遊ばせたりするのに向いていると、女性たちが気づいたからです。今、それは「居酒屋ママ会」という新しい流行になりつつあります。

笑笑店内

 

2009年、ファッション雑誌などで「山ガール」ということばが使われるようになりました。おしゃれな登山ウェアで山登りをしたり、登山ウェア風のファッションをしたりする女性を指すことばです。「以前、登山愛好家のほとんどは中高年の方や男性でした」と「さかいやスポーツ」の営業主任、山岸裕子さんは話します。「それが2006年頃から女性の来店が増えてきたのです」。

「たぶん世界遺産に登録された屋久島や夏の富士山など、初心者にとって敷居の低い登山がはやったせいだと思います」と山岸さんは分析します。「メーカーの方も山スカート(タイツやレギンスと組み合わせてはく山用のスカート)など、おしゃれなウェアを作るようになりました。それで山ガール・ブームが起きたんですよ」。

「山ガールには、楽しく楽におしゃれに登山をしたい、女性だけで山に登ってランチやおしゃべりを楽しんだり、きれいな写真を撮ったりしたい、という方が多い気がします。20代、30代の独身の方が中心ですね」と山岸さん。「毎日のトレーニングなどは、あまりしないようです。スニーカーじゃだめですか?と尋ねる方に、危険ですとお話ししたこともあります」。

しかし最近は、登山用品をそろえ、地図を読みこなして登山する山ガールもいます。「アクティブでたくましいですね」と山岸さんは感心します。「たいていの方は男性と同じように仕事を持っています。だから男性の趣味だと言われても、おもしろいと思えばやってみるんです。一度登山を好きになると勉強や準備も積極的にするので、どんどん上達していきますね。一方で、けっこう高価な服だから街でも着たいという、しっかりした面もあるんです」。

写真左:さかいやスポーツ

 

写真も、最近女性の愛好者が増えている趣味のひとつです。高機能のカメラを使う女性もめずらしくありません。彼女たちは「カメラ女子」と呼ばれています。「以前、高機能のカメラを買う方は男性が多かったです。女性はプロのカメラマンの方くらいでした」と、株式会社ビックカメラ、カメラ女子部の松田春さんは話します。「今は女性のお客様がほんとうに増えました。大学生から会社員、主婦の方とさまざまです。年齢層で厚いのは、20代から30代後半ですね」。

「今の女性たちはたいてい、コンパクトカメラを持っています」と松田さんは言います。「カメラを首から下げることもはやりました。携帯電話にもカメラ機能がついていますし、写真を撮ることが生活の一部になっているんで
すよ」。

「女性たちがコンパクトカメラでなく、一眼レフカメラを持つようになる理由はたくさんあります。子どもの写真をもっときれいに撮りたいという方もいますし、ブログにのせたいという方もいます。芸能人で、一眼レフカメラを使っている方の影響もあると思います。それにメーカーが女性向けの、おしゃれなカメラを売りだしたこと、技術の進歩であまり重くない一眼レフカメラが発売されたことなども関係があると思います」。

「大ざっぱに言うと、男性のお客様は、大きくて重くて黒くて多機能のカメラにあこがれますが、女性のお客さまはかわいくて簡単で軽いカメラを好みますね。カメラ女子にとって、カメラはファッションの一部でもあるんです。バッグやストラップもおしゃれなものが増えたので、きれいにコーディネートされていますよ。何歳になっても女性はかわいいものが好きだということ、ネットなどで気になる物の情報を簡単に手に入れられるようになったこと、それが女性の消費が活発な背景かなと思います」。

写真左:ビックカメラ店内

 

女性向きではないと考えられてきた世界に、今、日本の女性たちはどんどん進出しています。そしてその動きは日本全国の流行を動かすようになっています。彼女たちの原動力は、おうせいな好奇心と、おもしろいものならやってみようという積極性であるようです。

株式会社モンテローザ
さかいやスポーツ
株式会社ビックカメラ

文:砂崎 良


Special Link

  • 東京ビジネスホテル | 新宿へチェックイン。明日へのゆとりを感じるロケーション。
  • Homestay in JAPAN!!
  • Internship in Japan
  • 英会話の先生探すサイト。個人家庭教師・外国人と英語プライベートレッスンは先生ナビドットコム。


PR