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どんな国の占いも楽しむ日本人

[2011年1月号掲載記事]

日本で生活していると、よく占いを見かけます。例えばいくつかの放送局は、朝の番組の中で「今日の占い」を放映しますし、雑誌やフリーペーパーなどには、しばしば占いのページが見られます。お菓子の包み紙に占いが印刷されていたり、デパートの一角に占いコーナーがあったりもします。人通りの多い路上では、特に夜、占い師が机を置いてお客さんの相談にのっています。

日本では、いろいろな国から伝わった占いが行われています。古くは8世紀に、仏教が生まれた国インドの占いが伝わって来ましたし、中国から来た思想に基づいて首都(京都)がつくられました。明治時代(1868~1912)以降は西洋の星占いやタロット占いが入ってきました。最近ではマヤ文明のカレンダーによる占いもあります。

今、テレビや雑誌がよく扱うのは星占いと血液型占いです。星占いは誕生日の星座によって運を判断します。血液型占いは1970年代に日本で生まれたもので、赤血球による血液型分類の一つであるABO式血液型によって、運や人との相性を調べます。また、古代中国の思想「風水」や動物占いがブームになったこともあります。最近は、人を元気にしたり健康にしたりする場所といわれる「パワースポット」が、よくメディアでとりあげられています。

写真左:高橋桐矢さん/写真右:黒門さん

 

相談をメールや電話で受けつけたり、喫茶店で占ったりする占い師もいます。「私はタロットで占うので、カードが広げられる大きめのテーブルが必要です」と占い師の高橋桐矢さんは言います。「深刻な悩みをお持ちの方もいらっしゃるので、テーブルとテーブルの間が広い、静かな喫茶店を選ぶようにしています。依頼されるのは、恋愛についての占いがほとんどですね。その次に多いのは仕事についてです」。

高橋さんはタロット占いと西洋の星占いが専門です。「もともと占いが好きで、独学で勉強を始め、よい師に出会い、25歳で占い師になりました。タロットカードは絵が美しいものが多いので、仕事のため以外でもコレクションしています」。高橋さんは最近、「占い師入門」という、占い師になるための本を書きました。「占いは本当に奥が深いものです。有名な人を占ってみて、当てられるか確認したり、新しい理論を検証したりと、今も勉強を続けています」。

「今の日本は、困っていても人に相談しにくい社会になっているのではないでしょうか。昔は家族や近所の人に頼ったのですが」と高橋さんは言います。「アメリカと違って、カウンセリングは一般的ではありません。話を聞いてくれる人、アドバイスしてくれる人がほしい。そういう気持ちに占い師がこたえているのかな、と思います」。

大人向けに手芸や芸術、語学などを教える学校にも、占いの講座があります。外国人のための日本語教育なども行っている朝日カルチャーセンター新宿教室には、2010年10月現在、占い関係の講座が10コースあります。その中の一つが、黒門さんの四柱推命講座です。黒門さんは東洋占いの研究家で、風水が専門です。

「私は日本人が占い好きだとは思いません。アジア人の中で日本人がいちばん、風水に対して冷めていると思います」と黒門さんは言います。「例えばインドでは占い師が、相性が悪いから結婚できませんと言うと、結婚できないことがあります。中国ではビジネスマンが真剣に風水を仕事に活用しています。それに対して、日本で占いが好きなのは主に女性でしょう。活用するというより楽しんでいるという感じですし」。

「1990年代以降、欧米でも風水に関心を持つ人が増えてきました。一般の人はあまり風水を知りません。一方、中国では一般の人が風水を利用しています。そう考えると、日本人の風水への関心の強さは、他のアジア諸国と欧米との中間くらいと言えるかもしれませんね」。

「アメリカでは風水がハリウッドのセレブたちに人気がありますよ」と語るのはアメリカ出身のスザンヌ・ブレッシュさんです。ブレッシュさんは日本に来た当時、テレビで「今日の占い」が天気予報のように放映されるのを見て、とても驚きました。「アメリカでも、女の子はわりと星占いが好きですが、日本ほどではありません。それに、ばかばかしいな、と思う占いもありました。例えば名前の頭文字で占う『頭文字占い』は、あまりにもバリエーションが少ないので」。

しかし今のブレッシュさんは、占いを楽しんでいます。「今日のラッキーカラーは緑です、と言われた朝は、緑の物や服をさがして身に着けます。人間関係に気をつけましょうと言われたときは、用心して行動します。日本の占いは楽しくておもしろいし、参考になると思います。悪いことが起きるという占いは信じないことにしていますけれどね」。

神社や寺で買う伝統的なおみくじ。運が悪いものをひいた場合は木やひもに結ぶ。

 

同じくアメリカ出身のジョン・ジェンさんが驚いたのは、日本のデパートに占いのコーナーがあるのを見たときです。「もちろんアメリカにも占い師はいますし、中にはとても有名な人もいます。でも一般の占い師は、裏通りとか目立たない所にいます。それにアメリカの占い師は、自分の占いがどれほど科学的であるかをアピールしますが、日本の占いはミステリアスな方が人気があると感じます」。

東京都在住の日本人女性、鈴木愛さんは占いが大好きで、占い師に見てもらったこともあります。「特に星占いは本を何冊も読みました。本当に当たっているんですよ。それに占い師さんは『いい運を持っているけれど、努力しないとなくなってしまうよ』とか『悪いことが起きそうだ、だからいい行いをして運がよくなるようにしなさい』とか言ってくれます。それを聞くと『よし、努力しよう。いいことをしよう』という前向きな気持ちになれます」。

もちろん日本人にも占いが嫌いな人や、関心のない人はいます。けれど大半の人は、話の種にしたり、楽しんだりしているようです。

高橋桐矢さん
朝日カルチャーセンター

文:砂崎 良


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