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「地底パルテノン神殿」の正体

[2010年7月号掲載記事]

埼玉県春日部市の地下に、巨大な神殿のようなものがある。幅78メートル、長さ177メートルの広さの空間に、1本幅2メートル、高さ18メートルのコンクリートの柱が59本も立ち並んでいる。それらは、地底22メートルのところにあり、まるで地底のパルテノン神殿のようだ。見学会に参加した鈴木桃子さんは、「巨大な柱に圧倒されました。地底は静かで神秘的でした」と感想を語る。

その「神殿」の正体--実はこれは中川流域の洪水を防ぐために造られた長さ6.3キロの地底放水路の一部だ。1993年に工事が始まり、2006年6月に完成した。2002年からは部分的に運転が行なわれるようになった。

この「首都圏外郭放水路」は一般に開放されており、インターネットか電話、もしくは受付窓口にて事前に申し込めば無料で見学会に参加することができる。見学会は火曜日から金曜日までの1日3回、所要時間は1時間30分程度。1回の見学会の定員が25人と少ないため、すぐに満員となってしまう。広報員とともに龍Q館、管理棟屋上、調圧水槽(水をためておく施設)の3ヵ所をめぐる。

龍Q館は施設の仕組みや洪水についての資料が多く展示してある博物館だ。施設の模型や地図を使いながらの説明は、わかりやすいと評判だ。管理棟屋上からは、施設のすぐ横を流れる江戸川の流れや水位を観察する。調圧水槽を支えるパルテノン神殿に立っているような柱は、見学会の中でも一番の人気だ。洪水になると調圧水槽に水がたまり、柱は見えなくなる。

第1から第5まである5つの立坑(水を取り込む施設)はそれぞれ地下トンネルでつながっている。巨大な井戸のような立坑は、深さ約70メートル、直径30メートルもあり、アメリカ・ニューヨークの自由の女神がすっぽりと入ってしまうほどである。残念ながらトンネルと立坑は危険なため見学することができない。

中川流域は土地が低く水がたまりやすいのが特徴で、たびたび洪水となり浸水被害を起こしていた。その結果、低い土地を流れる洪水になりやすい小さな川の水を、大きな川へ流し込むこのシステムが考え出された。

見学会への参加者の多くは、関東に住んでいる人で、女性より男性のほうがやや多い。参加者からは「普段見学することができない場所に入れて楽しかった」「施設のおかげで安心して生活できることに感謝したい」などの感想が寄せられている。支所長の荒木茂さんは「多くの人たちに首都圏外郭放水路を知ってもらい、防災への意識を高めてほしいです」と語る。

江戸川河川事務所 首都圏外郭放水路

文:向井奈津子


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