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多くの人に植物の魅力を広めたい

[2015年1月号掲載記事]

201501-6

プラントハンター 西畠清順さん

日本国内にとどまらず世界中から植物を採集して届けるプラントハンターがいます。西畠清順さんは、数千種の植物を収集して育てています。2012年からは東京を拠点に様々なプロジェクトを始め、テレビやラジオ、雑誌などのメディアで注目を集めています。

最初から植物に興味があった訳ではないと、清順さんは話します。海外留学中の21歳のときに、気持ちが変わる出来事がありました。「ボルネオ島にある標高4千メートルのキナバル山に登ったとき、頂上で世界最大の食虫植物、ネペンセスラジャに出合いました。植物ってすごいとカルチャーショックを受けたのです」。

株式会社花宇(兵庫県)は花と植木の卸問屋で、150年前に創業されました。清順さんの家族が5世代にわたり経営しています。清順さんは帰国後、家業の社員として修行の日々を送りました。「生け花の先生などとの出会いの中で、技術が磨かれたように思います」。その一方で素朴な疑問も生まれてきました。「日本発の開花調整の技術や海外の珍しい品種も、世間には広まっていないことに気づいたのです」。

「花材がどこからどのように入手するのか、セミナーを開くようにしました」。セミナーの依頼が増え、また、国内外からプロジェクトの申し込みが来るようになりました。今では企業、団体、個人からの年間2千件を超える案件に応えています。「植物は知られているだけで26万種以上と、奥の深い世界です」。

「樹齢数百年のオリーブの木を収集したときのことです。輸送後に、木に害虫が付いていることがわかり、送り返して多額のお金を損しました。現地スタッフに英語とボディランゲージで伝え、断崖を登って採集するのは、危険と手間のかかる作業です。でもリスクがあっても、その木を必要とする人には応えたいですね」。

国際的なクリエイティブイベント、東京デザイナーズウィーク2014では、抽選で選ばれた30人と一緒に、アルゼンチンのパラボラッチョの植樹を行いました。4トンの重さの木を台車で引っ張って、参加者に大きさを体感してもらうのが目的です。「植物にふれて、きれいや癒しだけではない、様々な感情を味わってほしいのです」。

事務所のある代々木Villageには、世界各国の植物が育っています。2014年に、社会・環境に貢献している緑地を評価する「都市のオアシス」に認定されました。「今後は、アートや音楽とのコラボレーションができるようなエンターテイメントな植物園を作りたいですね」。

写真提供:そら植物園

文:瓦谷登貴子


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