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不屈の精神を持つ日本人とポーランド人

[2014年12月号掲載記事]

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イヴォナ・コザチェフスカさん
ポーランド共和国駐日大使夫人

「ポーランドは他国に国土を分割されたり、第二次世界大戦で大きな被害を受けるなど困難な時代を経てきました」と、イヴォナ・コザチェフスカ大使夫人は話します。「でも復興と成長をなしとげてきました。ポーランド人は困難にあうと団結して、復興のために協力しあって努力できる民族です。そういう国民性は日本人に似ていると思います。それに、両国の人々は音楽に対する感受性も近いです。どちらの国でも、ポーランド人音楽家フレデリック・ショパンが人気です」。

大使夫人は2012年8月に日本へ来ました。「日本の夏の暑さと湿気には驚きました。ポーランドも夏の気温が30度近くになりますが、からっとしていて過ごしやすいので」と言います。「それに日本のまちには、通りの名前があまりないので苦労しました。地下鉄がとても複雑なのも最初はわかりにくかったです」。

「でも私が道に迷って地図を広げると、すぐ日本人が声をかけて助けてくれます」と夫人はほほえみます。「つい先日も、大使館から最寄り駅まで一人で歩こうとして迷子になってしまいました。するとすぐに若い日本人女性が私を駅まで連れて行ってくれたのです」と夫人。「そういうおもてなしの心もポーランド人と同じです」。

日本の食べ物に関しては苦労していません。「日本食は最高です。しょう油、お好み焼き、味噌汁が大好きです。外出するとすぐ、おなかがすいたと言って何か食べたがるので、夫にいつも笑われています」と夫人。「娘2人を連れて、渋谷の回転寿司によく行って、本当にいろいろなネタを食べますよ。外国人にはがまんできない味とにおいの食品だから、納豆を出されたときには気をつけなさいと忠告してくれた友人が多かったのですが、味わってみるのもいいと思いました」。

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ワルシャワ

日本で子育てをすることにも苦労はありません。「どの国にいても、子どもに教えるべきこと、伝えなければいけないことは変わりません」と夫人は言います。「日本というわくわくする国を実際に体験させられる点もすばらしいです」。

夫人は家族とよく日本国内を旅行します。「北海道へ行ったとき娘が、まるでポーランドへ来たみたいと喜びました。確かに気候も風景もよく似ているんです」。

「昨年は原爆記念式典に出席するため、一家で広島と長崎へ行きました。そこでは原爆の悲惨さを学び、移動中には日本人の生活ぶりなどガイドブックには載っていない日本の一面を見ました。日本のさまざまな場所を見るために車で行ったんですよ。長い旅でしたが、とても有意義でした」と言います。「娘たちは途中で忍者の町、伊賀に寄ったのを喜んでいました。上の娘は、自分の名前がイガなので、特に興味を持っていました」。

「日本には、ポーランドへ持って帰りたいと思うすばらしいものがたくさんあります。日本人の規律や礼儀正しさ、伝統を大切にする心、美しい着物……盆栽もすばらしいですね。松の木の美しさにもひかれます。特に皇居の松はすばらしかった。日本で好きになったものを全部持ち帰ったら、あまりに多すぎて税関で止められてしまいますよ」と笑いながら話します。

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タトラ山脈

「逆に、ポーランドから日本へ持ってきたいものも、やはり食べ物ですね」と笑う夫人。「ポーランドのドーナツとスープ、ヤギの乳の薫製チーズなどを、この間六本木ヒルズで開催したポーランド祭りで並べたところ、たちまち売り切れました。日本では入手しにくい食品なので、ポーランドへ旅行したらぜひ食べてみてください」。

「日本人は自然が好きですから、絶対にポーランドが好きになりますよ」と夫人は言います。「ポーランドには原生林が残っていて、ヨーロッパバイソンやコウノトリが生息しています。森にはキノコが多くて、キノコ狩りが楽しめます。湖水地方には、とても多くの湖が連なっていて、ボートで湖から湖へクルージングしたり、釣りもできます」。

「北部のバルト海沿岸は、ヨットやクルージングが楽しめるだけでなく、白い砂浜の美しさでも知られています。砂がとても細かいので、風に吹かれてできる模様もきれいです。浜辺には琥珀が打ち上げられていますよ。私は子どもの頃、たくさん拾い集めて祖母にプレゼントしました」と夫人は懐かしそうに話します。

「ポーランドには文化的な見どころもたくさんあります」と夫人。「首都ワルシャワのワジェンキ公園には、水上宮殿やショパンの有名な像があり、コンサートもよく開催されています。マウォポルスカ地方やカルパチア地方には歴史的な木造の教会が多く残されていて、世界遺産に登録されています」。

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ワジェンキ公園にある水上宮殿

「古都クラクフには『マンガ』と呼ばれる日本美術技術博物館があります。日本のコミックはポーランドでも若者たちに大人気ですが、この博物館のマンガはその意味ではないんです」と夫人は笑います。「かつて、フェリックス・ヤシェンスキという熱心な浮世絵などの日本画コレクターがいて、彼はマンガというあだ名を好んで使っていました。それで、彼のコレクションを収めた博物館がマンガと呼ばれることになったのです。また、この博物館の建設には、日本通として知られる映画監督アンジェイ・ワイダ氏が深く関わっているんですよ」。

「そのほか、ポーランド南西部のヴロツワフには日本庭園があります。このようにポーランドには、見どころや日本と関わりのあるものが多いですから、ぜひ見に来てください。最近は経済成長がめざましくて、まちもとても活気づいていますよ」と夫人は言います。

「また、日本語を勉強している外国人の方には日本にできるだけ長く滞在してくださいと言いたいです」と夫人。「日本にはいろいろな顔があります
から、短期間では見きれません。テレビでよく取りあげられる高層ビル群や渋谷、観光スポットだけでなく、裏通りも歩いてみてください。ヨーロッパ人にとってはおとぎ話の中でしか見たことのない、エキゾチックな日本の風景が現実に存在していますから」。

写真提供:ポーランド共和国大使館

文:砂崎良


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