Language:
Hiragana Times | Facebook Hiragana Times | Twitter RSS

これはHiragana Timesに掲載した過去の記事ですが、実際のマガジンではパラグラフごとに英語と日本語が交互に掲載され、漢字にはふりがながついています。 マガジンサンプル 定期購読案内へ

歌で日本の心を海外に伝えたい

[2014年7月号掲載記事]

201407-4

フォスター・ジャパニーズ・ソングス代表
武井涼子さん

明治時代(1868~1912年)に生まれた童謡や唱歌は西洋の音階を使いつつ日本オリジナルの世界観を表現しています。それゆえ海外に日本の良さをアピールする格好の道具になるのではないか。そう考えたのは現在フォスター・ジャパニーズ・ソングス(FJS)の代表を務める武井涼子さんです。

武井さんは勉強や仕事と並行してずっと声楽を勉強してきました。2006年にはMBA取得のためアメリカに渡りました。コロンビア大学で勉強に励みながら、ジュリアード音楽院マスターコースの聴講生として歌声に磨きをかけました。

2008年に帰国して、日本のために何かできないかと考えたときに浮かんだのが日本の歌を世界に広めるという活動でした。「この試みなら私の経営やマーケティングの知識と歌の技術も生かせます。その両方をできるのは自分以外にはいないとも思いました。何よりも自分自身がわくわくすることだったんです」と武井さんは話します。

武井さんは活動を始めるにあたり、まず相手の土俵に乗せられるものをと考えました。「唱歌や童謡、芸術歌曲の『日本歌曲』は西洋の音階を使っているので海外の方になじみやすいです。一方で、日本独自の世界観を表現しています。お寿司でいうと日本の技術を使いながらオリジナルのものに仕上げたカリフォルニアロールですね。まずはカリフォルニアロールに挑戦してもらってから海苔巻である能などの世界に進んでいってもらえればと思ったんです」。

そうして「日本人の心の歌を世界のクラシックへ」を合言葉にFJSは2012年に設立されました。自身も声楽家の団体、二期会に所属し、仕事を別に持ちながらソプラノ歌手として本格的に活動しています。

FJSは今年3月中旬、ニューヨークの国連イベントで初めての海外公演を行いました。「大丈夫、絶対うまくいくからとメンバーには言っていましたが、実はものすごく不安でした」と武井さんは公演前の心境を語ります。

しかし公演を終えてみると涙する外国人の姿があり、各国のメディアからも注目され手ごたえは十分にありました。「翌日はリサイタルホールでもコンサートを行ったのですが、前日いらした方たちが知り合いを連れて再度歌を聞きに来てくださったのは本当にうれしかったです」。

武井さんは日本語の歌詞の意味を伝えることを一番大事にしています。公演では曲が作られた背景の説明にも時間を割きました。発音記号を使って全員が日本語で「ふるさと」を歌うというシーンもありました。歌詞の翻訳も行っていますが、そこは慎重です。「アカデミックな面を保ちたいんです。訳次第では粗悪なカリフォルニアロールにもなりかねません。時間をかけてきちんと元の意味が生きる翻訳を心がけています」。

現在、日本でも童謡や唱歌にふれる機会は減っています。「中学の音楽の教科書に載っている曲のうち日本歌曲は10%なんです」。ニューヨークでの公演と同じ内容のものを東京でも行い、国内での活動も積極的に行っていく予定です。「プラシド・ドミンゴなどの有名なオペラ歌手のヨーロッパツアーで日本歌曲が日本語で歌われるようになること」。FJSのゴールを武井さんはそう話します。

フォスター・ジャパニーズ・ソングス

文:市村雅代


Special Link

  • 東京ビジネスホテル | 新宿へチェックイン。明日へのゆとりを感じるロケーション。
  • Homestay in JAPAN!!
  • Internship in Japan
  • 英会話の先生探すサイト。個人家庭教師・外国人と英語プライベートレッスンは先生ナビドットコム。


PR