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風船を飛ばし宇宙を撮影

[2014年7月号掲載記事]

201407-7

風船でカメラを飛ばして、はるか上空から地球の姿を撮影する。まるで童話のような話ですが、北海道札幌市に住む岩谷圭介さんはそれを独自の方法で実現させました。2011年に打ち上げを開始し、これまでに30機を打ち上げています。改良を加え続けた結果、風船に取り付けたカメラは4万メートルを超える高さにまで達するようになりました。

「実はこれくらいの高さからの映像はこれまであまり撮られていないんです。普通に撮影できる高度ではないし、ロケットからだともっと地球から離れてしまいますからね」。風船という変わった撮影方法に加えてこの映像の珍しさもあり、岩谷さんが撮影した宇宙の写真は様々な方面から関心を集めています。

岩谷さんは子どものころ、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でタイムマシンを発明したブラウン博士にあこがれていました。「発明家になりたかったんですよ。でも中学高校と進むうちに現実を知るようになって発明家はあきらめました」と笑います。その後大学の工学部機械科へ進み、アメリカの学生が風船で宇宙撮影に成功したというニュースを知ります。

「自分もやってみたい!」とすぐに思いましたが、詳しい方法は公表されていませんでした。そこで5千円程度で材料を集めオリジナルの形と方法で挑戦してみたのです。データを確実に回収できるように、記念すべき1号機はひもをつけて飛ばしました。高度は100メートルと低かったものの、風が撮影画像におよぼす影響、バッテリーの消費状況など、多くのことがわかりました。

その後、打ち上げるたびにデータを検証し数々の改良を加えていきました。現在は直径1~2メートルの大きな風船にヘリウムガスを入れ、発泡スチロールで包んだカメラを打ち上げています。重量は約250グラム程度です。上昇するにしたがって気圧が下がるので、上空3万メートルほどになると風船が自然に破裂し、落下します。

落下してきたカメラで人がけがをしないようにすること、というのは岩谷さんが一番気をつけているところです。減速装置を付け、地上へは時速15キロメートル以下で戻ってくるように計算しています。風まかせの飛行なので、落下場所がわかるようにGPSも搭載しています。落下するとブザーが鳴るようになっているので、万が一草深い場所に埋もれてしまっても探し出せるようになっています。

これまでの打ち上げではカメラを回収できないこともありました。1万枚撮影してまともな写真が1枚しかなかったこともありました。しかし岩谷さんは「『失敗』はないんです」と言います。たとえ回収や撮影ができなくても打ち上げるたびに新しい発見があり、それを次回の打ち上げに生かせるから、とその理由を話します。

風船で宇宙を撮影するという岩谷さんの夢に対して、実現できるわけがないという見方をする人もいました。岩谷さんは「めげずに続けていれば夢はかなうものなのだということをこの風船での宇宙撮影から教えてもらいました」と言います。岩谷さんの次の夢は深海の撮影です。

※文中のデータはすべて2014年4月18日現在のものです。

風船宇宙撮影

文:市村雅代


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