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ニンジャ教授が大学で教えるサバイバル術

[2013年1月号掲載記事]

201301-6

川上仁一さん

忍者は昔から小説や映画、まんが、ゲームなどの題材として登場します。忍者は忍術を使って敵と戦ったり、雇い主である主人を助けたりします。日本国内はもちろん、海外でも「ニンジャ」という一種のブランドとして知られています。しかし、そういう人たちが本当にいたのか、いたのならどのような活動をしていたのかはあまり知られていません。

日本では三重県伊賀市と滋賀県甲賀市が忍者の里として有名です。このうち、伊賀市にある伊賀流忍者博物館の名誉館長、川上仁一さんは昨年12月、忍術の歴史や文化などを研究するため、三重大学で忍術学を研究する特任教授になりました。川上さんは自分のことを「小さいころから、忍者が行った修行を積んだ者です」と言います。

川上さんは6歳頃のとき、家の近所で甲賀流忍術を伝えていた石田正蔵さんに出会いました。忍術に興味を持った川上さんは、一般に、忍者が使ったとされる武器である手裏剣や様々な武術などを学びました。また、音を立てずに歩く方法、薬の代わりに野草を使う方法、敵地への潜入、謀略の技なども身に付けました。そして、18歳のときに石田さんのあとを継いで甲賀流忍術を伝承し、武術では後輩を指導する師範になりました。

川上さんは忍者の活動を通じて知り合った人々から「最後の忍者」と呼ばれており、さまざまな講演会などで話をしています。川上さんが三重大学の特任教授になったのも、三重大学が昨年開いたシンポジウムで講演をしたことがきっかけとなりました。大学では忍術に関する資料の研究などをしています。将来はその成果をまとめていく考えです。

小説や映画などで忍者は、野山を駆け巡り、飛んだり跳ねたり、忍術をかけたりするスパイのように描かれています。しかし、川上さんは忍者を、情報収集や心理学、薬学、社会学の知識を備えたサバイバルの技術を持った人のことと考えています。ですから、川上さんはけがをしたり風邪をひいたりしたときも自分で野草を薬にして治します。

また、川上さんは「忍者の修行をしていたときに、相手の気持ちを上手に読む訓練をしたので、仕事で駆け引きをしたり、大事な関係を築いたりするときに役立ちました」と振り返ります。このため「大学では、忍者の持つ技術的なことばかりでなく、忍者の考え方や精神、歴史的な背景なども学生に教えていきたいです」と話しています。

川上さんは、忍者を架空の存在ではなく、現代にも応用できるサバイバル技術の伝え手としてとらえようとしています。そして、その考え方を広めるために博物館の館長や大学の教授を務めています。川上さんの教える忍術学は、日本の文化や歴史、考え方などに興味を持つ外国人にとっても、日本をより深く知る手助けになるかもしれません。

文:伊藤公一


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