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シニア劇団と共に歩む

[2011年12月号掲載記事]

劇団「すずしろ」

60代から80代の世代が集まって作られたシニア劇団「すずしろ」が大阪府箕面市にあります。2004年に開催された市民企画講座「60歳からの演劇入門」をきっかけに誕生し、約20名の団員がいます。劇団発足時から指導するのは、現役の俳優でもある倉田操さんです。

「28歳と年齢も若かったので、自分より倍以上の年齢の人を教えられるのかという不安がありました」。当時はシニアのみのアマチュア劇団は珍しく、全てが手探りの状態だったと倉田さんは話します。

ミーティングを開くと意見がぶつかったり、台詞がなかなか覚えられなかったりと問題は次々に起こりました。それらを乗り越えて迎えた第1回目の公演は大成功をおさめ、観客の支持を集めていきます。「プロの劇団や若い人の劇団と違って、稽古で注意をしてもすぐにはできなかったりしますが、指導者に対して敬意を払う年代の人達なので、演出家としての意見を信頼して聞いてくれるのがありがたいですね」と倉田さん。

2010年6月には、ニューヨークのオフ・ブロードウエイ公演を行い、地元の雑誌、また、日本のテレビや新聞などでも大きく報道されました。思いもしない死に方をしてしまった男が二人、あの世へ行くことをためらい、葬儀場の待合室で互いの人生について話し込むうちに、それぞれの家族と出会うという内容。

英語の字幕スーパー付きで日本語で始まったお芝居が、途中から英語が混ざり始め、後半は全て英語になるというスタイルです。「戦時中のため学校では全く英語が学べなかったという劇団員もいましたが、必死に勉強して舞台に立ちました。現地のアメリカ人とシニア同士の交流もあり、平和な世の中のありがたさを感じましたね」と倉田さん。

ニューヨーク公演への挑戦の過程を撮影した映像は、倉田さんが制作・監督となって、「晴れ舞台はブロードウエイで!」という題名のドキュメンタリー映画になりました。2012年春、東京・渋谷のアップリンクファクトリーでの上映が予定されています。

劇団立ち上げの発起人である秋田啓子さんは、「自分達の楽しみで始めた活動が、社会にも影響を与えられるとは予想していませんでした。自分自身を見つめられる演劇は魅力的です。シニア世代故のハードルは多いですが、これからも続けていきたいですね」。

劇団員で元小学校校長の豊田旭さんは、「自分達が今まで積み上げてきたものが、お芝居の中で自然と出せるのがいいと思います。見に来てくれた人も、ほっと安らぐと言ってくれます」と話します。

「演劇の勉強をしているとき、いつか社会に貢献できる活動をしたいと願っていました。プロの俳優になって知名度を上げてからと思い込んでいた時期がありました。それが、すでに今やっていることがそうだったんだと、すずしろの活動で気づかせてもらいました」と倉田さんは話します。

劇団「すずしろ」

文:瓦谷登貴子


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