Language:
Hiragana Times | Facebook Hiragana Times | Twitter RSS

これはHiragana Timesに掲載した過去の記事ですが、実際のマガジンではパラグラフごとに英語と日本語が交互に掲載され、漢字にはふりがながついています。 マガジンサンプル 定期購読案内へ

「絵心なしでもマンガが描ける」ソフトの可能性

[2011年7月号掲載記事]

田中圭一さん

絵が苦手でもマンガが描ける……そんな夢をかなえるソフト「コミPo!」が2010年12月に発売されました。関連本も続々と発売され、今年4月にはその斬新な発想が評価されて中小企業優秀新技術・新製品賞を受賞するなど、話題となっています。

このソフトを企画、製作したのは、コミPo!発売元のソフト制作会社、株式会社ウェブテクノロジ・コムに勤める田中圭一さん。田中さんは5本の連載を持つプロのマンガ家でもあります。近年、パソコンを使って作品を仕上げるマンガ家が増えていますが、実は田中さんはアナログ派。いまも手書きでマンガを描いています。

そんな田中さんがコミPo!を企画したのは、ビジュアルと吹き出し、というマンガの基本要素の持つ力に着目したためです。「文章だけでは伝えきれないものが、絵と吹き出しにすると、すっと頭に入っていく。でも、その手段が取れるのは、いままでは絵心のある人だけだったんですよね」。そこで絵とコマを用意し、あとは作り手が自由に作れるソフトを開発したのです。

コミPo!の使い方はとても簡単です。まず使いたいレイアウトを選び、そこにキャラクターを配置する。それだけです。あとはポーズをつけたり、表情を変えたり、吹き出しに文字をいれたりします。美少女がメインキャラクターではありますが、髪型を変更したり、顔にしわをつけることでおばあさんに「変身」させることもできます。キャラクターは3Dモデルなので、自由に角度を変えて表示することができ、まるで映画の中のアングルを決めているかのような楽しさを味わうこともできます。

このソフトが発売されたとき、ほかのマンガ家たちは比較的冷ややかに反応しました。ライバルが増えるのではないか、という恐れや、そもそもマンガというのはキャラクターを自分で描き起こすものではないのか、という反感を抱いたのです。マンガ誌の編集者も今後、コミPo!で描いたマンガが持ち込まれることを想定はしているものの、「誰が描いても同じ絵」ということがそもそもマンガなのか、と悩んでいます。

しかし、田中さんはこうした反応はデジタル音楽が誕生したときに、本物の楽器を使っていない音なんて音楽ではないという反発が起きたのと同じような現象だと感じています。「手書きマンガとコミPo!で描かれたマンガの良さは全く別物。今後コミPo!が主流になったとしても、手書きのものは存続するはずです」。

コミPo!は、ビジュアルと吹き出しという強みを生かして、プレゼンテーションや商品説明といったビジネスシーンでも利用されています。広島県三次市では、町おこしのため名産のゆずポン酢のパッケージ作成にこのソフトを使用しました。「コミPo!はただのツール。同じ絵柄でも作者ごとに個性がある仕上がりになる」という考えのもと、コミPo!で作成された画像の著作権はすべて作者に属することになっています。

現在はシチュエーションが学園中心で、キャラクターも萌え系美少女が主流と限られていることから、主なユーザーは男性です。今後は絵柄のバリエーションを増やして女性ユーザーを取り込んでいく予定です。すでに、ユーザー同士で自作の3Dアイテムや画像データを交換しあうなど、独自のコミュニティーも発展しています。今夏には英語版も発売される予定。これまで見るだけだったマンガを、海外の人がツールとしてどう使うのか。また新たな広がりが期待されます。

コミPo!

文・市村雅代


Special Link

  • 東京ビジネスホテル | 新宿へチェックイン。明日へのゆとりを感じるロケーション。
  • Homestay in JAPAN!!
  • Internship in Japan
  • 英会話の先生探すサイト。個人家庭教師・外国人と英語プライベートレッスンは先生ナビドットコム。


PR