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ジャンルを超えて音楽の楽しさを伝えたい

[2010年11月号掲載記事]

邦楽の演奏者 浜根由香さん

日本の伝統音楽に邦楽と呼ばれる音楽があります。主な楽器には琴や三味線、尺八などがあります。邦楽には多くの流派があり、演奏の方法などが違います。流派のトップの人は「家元」と呼ばれ、その地位はたいてい親から子どもへ受け継がれます。流派に属する人たちは演奏のうまさや、流派に入ってからの年数によってランク分けされています。

浜根由香さんは生田流という琴の流派「正派邦楽会」に所属している演奏者です。ランクは大師範で、家元の次にあたります。これまでにCD11枚の録音に参加しました。そのうち1枚はソロ、2枚は自分のグループで出したCDです。演奏活動のほかに琴、三味線、歌を教え、コンクールの審査員もしています。

浜根さんは8歳のとき、尺八の演奏者である父、浜根湲山さんに言われて琴を習い始めました。「学校の勉強をしていたら『それより琴の練習をしろ』と言われたことがあります」と浜根さんは笑います。高校卒業後は正派音楽院に入り、最高の総裁賞をとって卒業しました。牧野由多可作品コンクールでも第一位をとり、NHKのオーディションにも合格しました。

しかし時代は、浜根さんが子どものころとは大きく変わっていました。邦楽を習う子どもが減って、先生としての仕事も少なくなっていました。浜根さんは和食のレストランなどでも演奏しました。「そういうところは私の音楽でなく、着物を着て琴を弾く女性がほしいだけでした。違う音楽がBGMとして流れる中で、演奏するよう言われたこともあります。結婚して子どもが生まれたあとは、子育てと仕事を両方しなければなりませんでした」。

「でも、音楽だけで食べてこられた私は幸せです。仲間には、音楽を続けられなかった人もいますから」と浜根さんは話します。「それに仕事と子ども、どちらも大事なものをかかえてがんばった結果、人間的であたたかみのある音が出せるようになった気がします」。

現在、日本の若い人はあまり邦楽を聞きません。浜根さんは邦楽を演奏する側にも問題はあると考えています。「保守的です。ある流派では家元が許可しないと新しい活動ができないそうです。教え方でも伝統的な形式ばかりを教えて、音楽の喜びを伝えていない先生がいます」。

1998年、浜根さんは仲間といっしょにT’s colorというグループをつくりました。メンバーのうち4人は邦楽、1人は西洋音楽の演奏者です。邦楽にポップスなどをとり入れ、自分たちで作詞・作曲をしています。また2003年には邦楽の歌の教室も始めました。「今の日本には日本語の歌を教えるしくみがないのです。必要だと思ったので私が始めました」。

日本の学校では明治時代以降、西洋の音楽ばかりを教えてきましたが、最近は邦楽も教えるようになりました。「学校の音楽の先生が邦楽を習いに来るようになりましたし、安くて扱いやすい楽器も売られるようになりました。私は皆さんに、音楽の楽しみを知ってほしいのです。そのためならジャンルを超えて、どんな音楽でも演奏しますよ」。

浜根由香さん

写真:浜野裕

文:砂崎 良


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