Language:
Hiragana Times | Facebook Hiragana Times | Twitter RSS

これはHiragana Timesに掲載した過去の記事ですが、実際のマガジンではパラグラフごとに英語と日本語が交互に掲載され、漢字にはふりがながついています。 マガジンサンプル 定期購読案内へ

しきたりにとらわれず、伝統芸能を今に伝える

[2010年8月号掲載記事]

 

結城座座長 十二代目 結城孫三郎さん

人形劇団「結城座」は江戸時代の1635年に誕生しました。登場するのは日本の伝統的な「江戸糸あやつり人形」と呼ばれるものです。初代の座長だった結城孫三郎の名は代々引き継がれ、1993年に十二代目、結城孫三郎が誕生しました。十代目の次男として生まれ、4歳で初舞台を経験、67歳の現在も人形つかいとして活躍しています。

人形は、「手板」と呼ばれる操作板をあやつることで人形の表情や動作を変えます。手板から伸びる10本以上の糸が人形の頭や肩、手足など主な関節に結びつけられています。孫三郎さんは、「人間が行う芝居と違い、人形は表情や動作に限界があり、不十分、不完全な世界です」と話します。

「だからこそやりがいを感じます」と言いますが、孫三郎さんがその魅力に気づいたのは30代前半のことでした。「小学生の頃から、日本舞踊や狂言(伝統的な喜劇)、能(伝統的な面をつけた劇)など、1日3つくらいの習い事をこなし、土日は父の出演していたテレビの人形劇番組の手伝いをしていました。しかし、10代後半になると、友達のように大学に進んだりサラリーマンになったりする普通の生き方に憧れるようになりました」と思い出を話します。

悩みながらも舞台に立ちつづけましたが、結婚して子どもができたことで、心に変化がありました。「人形つかいひと筋でしたから、他の世界を知らず、その年になってようやく覚悟ができました。それからはこの仕事がとても面白くなりました」。そして、「上手な人形つかいではなく、風変わりな人形つかいを目指そう」と決意します。

そして実行します。「人形を舞台上に置いたまま、ひと場面そのままにしたり、人形にかみついたり、本来やってはならないとされていた方法にも挑戦しました。もちろん、それぞれの芝居に必要な演出だと思ったからです」。また、空襲で逃げまどう人たちをよりリアルに描くため、素人の観客たちに基礎稽古だけつけて人形をあやつらせたところ、「予想以上の出来で、大好評でした」と振り返ります。

父親の代から行ってきた海外公演でも、孫三郎さんは持ち前のチャレンジ精神を発揮します。「日本の古典だけではなく、イギリスであえてシェイクスピア作品を公演したりします。海外の観客には、異国の伝統芸能だからというのではなく、芝居として面白いかどうかを評価してほしいので、その国でよく知られている物語を演じるのです」と説明します。

近年は、稽古場のある地元の小中学生向けにワークショップを開くなど、孫三郎さんは指導者としても活動しています。「外国人でも、子どもでもお年寄りでも、気軽に体験して楽しんでもらえればうれしいですね。私自身はあと10年くらい舞台に上がって、次の世代の人たちのために劇団をきちんと残していきたいです」。

結城座


Special Link

  • 東京ビジネスホテル | 新宿へチェックイン。明日へのゆとりを感じるロケーション。
  • Homestay in JAPAN!!
  • Internship in Japan
  • 英会話の先生探すサイト。個人家庭教師・外国人と英語プライベートレッスンは先生ナビドットコム。


PR