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日本語学習で自分自身が成長

[2014年7月号掲載記事]

201407-9

チャン・ミン・ホアンさん

2013年秋、公益社団法人国際人材育成機構(通称:アイム・ジャパン)が主催する「第13回アイム・ジャパン作文コンクール」で、ベトナム人、チャン・ミン・ホアンさんの作品「私の人生の色」が最優秀賞に選ばれました。美しい日本語で書いたホアンさんの実力と、これまで生きてきて感じたことを色で表していくという発想は、たくさんの人に感動を与えました。

アイム・ジャパンは、日本政府が創設した「技能実習制度」に基づき、ベトナム・タイ・インドネシア政府から直接派遣される優秀な技能実習生を数多く受け入れています。ホアンさんはこの制度を活用し、2011年6月、12人の仲間とともに来日。現在、長崎県長崎市にあるMHI船海エンジニアリング株式会社(略称:MSK)で技能実習を受けています。

MSKは、三菱重工業株式会社長崎造船所でつくられるタンカーやコンテナ船、クルーズ船といった船舶の設計や製造を行っている会社です。ホアンさんたち技能実習生は、ここで溶接などの製造技術を学んでいます。

ホアンさんは、「日本語は難しいですね。特に敬語が難しいです」と言います。MSKは週2回日本語教師に指導させたり、「日本語能力試験を受けよう」と呼びかけたりして、学習する実習生たちを応援しています。

日本語に興味を持ち、生き生きと学んでほしいという会社の期待に応えるように、ホアンさんは真剣に取り組み、努力を重ねてきました。そして、難関といわれる日本語能力試験N2に合格したのです。

そこに至るまで、社内の先輩たちからの励ましが大きな力を与えてくれました。仕事の指導だけでなく、実習生の健康や生活のことも気遣ってくれます。ときには「お酒やたばこはだめだよ」と真剣に叱ってくれるグループ長の金沢昌さんや主任の上田陽助さんのことを、ホアンさんは「本当の家族のようです」と話します。

ホアンさんは、まもなく3年間の実習期間を終え、ベトナムに帰国する予定です。「母国の家族に会えるのは嬉しいけれど、MSKの皆さんと別れるのは寂しいです」と言います。帰国後は、日本で身に着けた語学や技能を活かし、日本とベトナムのかけ橋として活躍したいと思っています。そしていつか再び来日し、長崎でベトナム料理のお店を開くというのがホアンさんの夢です。

ホアンさんは「私の人生の色」の中で、「これからの私の人生がどんな色で描かれ、どんな絵が完成するかまだわかりませんが、私は日本語を通して自分自身が成長する楽しさを学んでいます。皆さんも外国語を勉強してみませんか。きっと新しい自分と出会えると思います」と綴っています。

文:小宮山蘭子


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