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どうして駅弁は日本でこんなに人気がある?

[2010年3月号掲載記事]

「駅弁」という駅で売られるお弁当が日本人の間でとても人気です。駅弁にはその土地で取れる食材や、めずらしい料理などがつめられ、「掛け紙」には その町の風景や名物などが描かれています。容器も工夫されています。海の近くでは貝の形をした駅弁がありますし、陶器の町では陶器入りの駅弁があります。

例えば、山形県米沢駅で販売されている「牛肉どまん中」という駅弁は、山形県のお米「どまんなか」を使った、全国的に人気がある駅弁です。お弁当の3分の2をご飯が占めていて、その上にはすき焼き(薄切りにした牛肉を砂糖、しょうゆ、酒で味つけしたもの)ふうに料理した、国産牛肉がのっています。とても人気があるため米沢駅だけでなく、山形新幹線の中や、東京駅、上野駅、大宮駅などでも売られています。

北海道森駅の「いかめし」も、おいしいと評判の駅弁です。いかめしとは、いかの中にお米をつめて煮た料理のこと。この「いかめし」は、いかが2杯入った駅弁で、500円と駅弁にしては安い値段です。駅弁ファンの間でとても人気があるため、いかめし形のストラップや、掛け紙と同じ模様のバッグなど、グッズも売られているほどです。

駅弁は地元で売られるだけではありません。東京など大きな都市で、駅弁のイベントが開かれることもあります。例えば2009年10月には、東京駅内の「エキッチン東京店」で「東日本縦断駅弁大会」が開かれました。東日本の駅弁で有名な会社37社が参加し、約100種類の駅弁を販売。このイベントのために作られた「大会限定駅弁」も売られました。

人気のある駅弁を集めて売る駅弁専門のお店もあります。東京や大宮(埼玉県)に出店している「旨囲門」というお店は、日本のいろいろな駅から駅弁を集めて販売しています。扱っている駅弁の種類は50~60種類。集めて売るだけでなく、地方の駅弁会社と協力して、新しい駅弁を作り出したり、他の駅弁販売店では売っていない駅弁を販売したりもしています。

駅弁を食べることを趣味にする人や、駅弁をテーマに書いているライターもいます。その一人、上杉剛嗣さんは、30年以上いろいろな駅弁を食べ比べてきました。現在は「駅弁の小窓」というホームページを開いてお勧めの駅弁を紹介したり、駅弁のイベント情報を発信したりしています。また掛け紙を集めていて、掛け紙に関する本を書いたりもしています。

ネット上ではよく「駅弁ランキング」が行われています。食品会社がやっていることもあれば、個人がやっていることもあります。内容も味だけでなく、「容器のランキング」などさまざまです。上杉さんのホームページでは、今はもう作られていないけれどぜひまた作ってほしい駅弁を扱った、「復活してほしい駅弁ランキング」まであります。

どうして駅弁は人気があるのでしょうか。東京に住むある女性は「駅弁は電車での旅の楽しみの一つ」と言います。窓から景色を眺めながら、駅弁を食べることが楽しいそうです。駅弁のイベントで買った駅弁でも、「食べるとお手軽に旅行気分を味わえる。その町に行かなければ買えないはずのものを、うちで食べられるのもうれしい」と話します。

旨囲門を経営する企業、日本レストランエンタプライズの近藤昌昭さんは「大きな駅の有名な駅弁もいいけれど、地方の小さな駅にもおいしい駅弁がありますよ」と話します。「長野県や新潟県の小さな駅には、味つけや魚の焼き方にまでこだわりながら、駅弁を手作りしている人もいます」。そういう駅弁を見つける楽しさも、駅弁の魅力の一つです。

「見て楽しいし食べておいしい。その上、手軽」と駅弁の魅力を語るのは、「旨囲門」大宮店の三浦由紀江さんです。子育て後に駅弁を売るパートを始め、今では店長をしている三浦さんは、「自分がおいしいと思った駅弁をお勧めする」というやり方で売り上げをみるみる伸ばした人です。その三浦さんが駅弁に関して、次のような思い出を話してくれました。

「以前ある駅弁をお客様にお勧めしたときのことです。その駅弁を買っていったお客さんがまた買いに来てくださったんです。『本当においしかったから母に買っていってやろうと思ってね。母はもう亡くなってしまったけど、お墓にそなえて家族みんなで食べようと思う』と。そのお話を聞いたとき、お勧めしてよかったと思いました」。

ほとんどの日本人は子どものころ、親にお弁当を作ってもらったことがあります。そのなつかしい思い出が、お弁当への愛着やこだわりにつながっているのかもしれません。まして駅弁は、ふつうのお弁当の良さだけでなく、旅の思い出やめずらしいおかず、美しい包装といった魅力まで持っています。日本人に愛されるのも当然といえるでしょう。

日本には多くの種類のお弁当がある

例えば、春には花見弁当、夏にはうなぎ弁当というように、季節ごとに違うお弁当があります。また、多くの人は昼食にお弁当を買ったり作ったりしています。ご飯にすっぱい漬物「梅干」を入れるなどお弁当を長持ちさせる工夫は、たいていの日本人が知っているものです。

多くの人がお弁当に対して何らかのこだわりを持っています。例えばおかずの味が混じり合わないようにカップやラップで仕切る人もいますし、彩りが美しくなるように材料を工夫する人もいます。浜千春さんのように「キャラ弁(アニメやまんがのキャラクターをもとにした弁当)」「デコ弁(飾りつけた弁当)」と呼ばれる芸術的なお弁当を作る人もいます。お店ではそういう人たちの希望に応えたさまざまなお弁当用品が売られています。

お弁当を売るお店ではサービスに対してこだわりを見せます。たいていのお弁当には、はしや爪楊枝がついています。お手ふき(手をふくためのしめった紙タオル)もよく入っています。電子レンジで温めてくれることもあります。

駅弁の小窓
東急ハンズ
日本ぽレストランエンタプライズ
浜千春さんによるお弁当

Text: SAZAKI Ryo /文:砂崎 良


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