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新しい歌舞伎座 ―― 伝統と革新

[2010年2月号掲載記事]

Famous kabuki , “Chushingura” scenes / 有名な歌舞伎「忠臣蔵」のシーン 仮名手本忠臣蔵第十一段落目大切両国橋引揚之図(錦絵資料)

高級店がならぶおしゃれな街、東京・銀座。「歌舞伎座」はその東部エリアにある。伝統芸能「歌舞伎」を演じる劇場で、屋根が印象的な和風の建物。国の登録有形文化財でもある。しかし古くなったため建て替えが決まった。今と同じ場所に新しい劇場とオフィスビルが建てられる。

歌舞伎は約400年の歴史を持ち、伝統を大切に守っている。例えば、今でも家制度という、親から子どもへ芸を伝える制度を大事にしている。江戸時代から伝わる作品を現在も演じていて、そのセリフには現代では使われない昔の日本語も出てくるため、日本人でさえイヤホンガイドを使うことがある。

歌舞伎には、時代や政治が変わると、それに合わせて柔軟に変化する一面もある。例えば役者。歌舞伎が始まったころの歌舞伎役者は、女性ばかりだった。そのときの政府が「風紀が乱れる」といって女性の役者を禁止したため、少年が歌舞伎を演じるようになった。後に政府はこれも禁止したため、大人の男性が演じるようになった。

また作品も伝統を守るだけではない。江戸時代には「忠臣蔵」(仇討ち物語)という作品のように、現実に起きた事件をもとにして新作を作ることがよくあった。明治時代以降は、日本の能(伝統的な演劇の一つ)や西洋の演劇を参考にして創作した。

最近の新しい歌舞伎には、現代音楽や中国の伝統芸能を取りいれた「スーパー歌舞伎」や、渋谷の劇場で現代劇のように演じる「コクーン歌舞伎」がある。また、歌舞伎以外の分野であるテレビや映画で活躍する役者や、ミュージカルに出演する役者もいる。歌舞伎の海外公演だけでなく、外国の伝統芸能にも出演する役者もいる。

こうした歴史を見てみると、歌舞伎座が変わるのもふしぎではない。歌舞伎座そのものが変化のなかから生まれたのだ。昔の歌舞伎は、芝居小屋と呼ばれた小さな劇場などで演じられていた。しかし明治時代になると、芝居の近代化をめざす「演劇改良運動」という運動が起こり、その運動のなかで歌舞伎座は、1889年に銀座に建てられた。

新しかった点は、劇場の外観が西洋風だったこと、電灯という当時いちばん新しい設備がついたことなどだ。だが、完成から20数年後、西洋風外観の帝国劇場が日比谷に建つことをきっかけに歌舞伎座は1911年、和風の外観に改築した。その後、二度火事にあったがそのたびに再建された。現在の劇場は四代目だ。

五代目の歌舞伎座はエレベーターやエスカレーターなど新しい設備がつく予定だ。その一方で、舞台は今まで通りのものが計画され、桟敷(特別席)や幕見席(自由席)など伝統的な席も残される。古い部分と新しい部分を持つ歌舞伎座は、歌舞伎の「伝統と革新」を象徴している。今の劇場は今年4月まで使われる。新しい劇場は2013年に建つ予定だ。

松竹株式会社
中央区立京橋図書館

文:砂崎 良


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