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神になろうとした青年の数奇な運命

[2015年4月号掲載記事]

201504-9-1

デスノート1巻表紙。
原作:大場つぐみ まんが:小畑健。 集英社発行。
© 大場つぐみ・小畑健/集英社

デスノート

人の死を操ることができる「デスノート」を手に入れた青年の運命を描く物語。2003年12月から2006年5月まで週刊少年ジャンプに連載されました。日本国内でのシリーズ累計発行部数は3,000万部で、世界各国でも翻訳されています。国内外ともに人気の高い作品です。

ある日、夜神月は「DEATH NOTE」と書かれた黒いノートを拾います。表紙の裏には、名前を書き込むだけで人を殺すことができるという説明が書かれていました。数日後、ノートの持ち主である死神リュークが現れますが、月は驚きません。ノートが不思議な力を持つ本物だと確信していたからです。月はすでにノートを使って、何人もの犯罪者を殺していました。

デスノートには様々な制約があります。基本になっているのは、名前と顔が正しく一致していなければならないというルールです。月は名前と顔が報道されている凶悪犯を次々に殺していきます。連続して起こる不審な死に、いつしか悪人を処刑する正義の殺し屋「キラ」のうわさが広がり始めます。それこそが月の狙いでした。

月は犯罪者を処刑するキラを演じながら、恐怖によって人々を支配し、犯罪のない世界を作る計画を進めていたのです。「新世界の神になる」と月はリュークに宣言します。一方、国際警察の依頼により、謎の名探偵Lが動き始めていました。Lは凶悪犯の情報を公開する時間を国ごとに変えて、処刑されるタイミングを計ります。そしてキラが日本の関東地方にいると推理します。

FBI捜査官を送り込んだものの、月の策略により全員が死亡。ついにL自身が日本へやって来ます。Lが参加したキラ捜査本部には、月の父親である夜神総一郎がいました。内部からの情報もれを追っていたLは月に接触し、彼こそがキラではないかと疑うようになります。月もまた、疑われていると知りながらLに近づき、捜査への協力を申し出ます。

お互いに探り合いながら頭脳戦を繰り広げるうちに、第2のキラとして弥海砂が登場し、捜査は混乱します。月はキラを崇拝する海砂を利用して、Lが月をキラだと証明する前にLを殺すことに成功します。しかしLの死は公表されず、月が2代目のLとなり、表面上は捜査が続けられます。その裏で、新世界の実現は着実に進んでいました。

数年後、キラを神とあがめる信者は世界中に広がり、各国の軍や警察もキラに逆らえなくなっていました。世界を支配するまであと一歩というところで、Lの後継者メロとニアが立ちふさがります。そして3者が絡み合う最終決戦へとなだれ込んでいくのです。自らの正義に取りつかれた月のたどる運命と結末は、「正義の持つ危うさ」という普遍的なテーマを物語っています。

文:服田恵美子


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