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過ぎ去ってもなお美しい日々

[2015年1月号掲載記事]

201501-9-1

ハチミツとクローバー1巻表紙。羽海野チカ著。
集英社発行。全10巻 © 羽海野チカ/集英社

ハチミツとクローバー

美術大学を舞台に、不器用に恋をして、手探りで未来を切り開こうとする若者たちを描いた作品。2000年に連載を開始し、その後掲載誌を2度移して2006年に最終回を迎えました。2005年に放映されたアニメは翌年に続編が作られるほど人気が高く、映画やテレビドラマも制作されています。

竹本祐太は、同じ大学に通う仲間たちと、ぼろぼろのアパートで楽しく暮らしていました。ある日、花本はぐみという少女に出会います。彼女は今年から美大に入学する予定で、親戚である講師の花本修司を訪ねてきたところでした。竹本は一瞬ではぐみに恋をしてしまいます。ところが同時に、先輩の森田忍もまた、はぐみに心を魅かれていました。

恋心がゆっくりと育っていく一方、何かにとりつかれたように創作活動に取り組むはぐみに、竹本は圧倒されます。天性の芸術的才能に恵まれたはぐみと、美術にとどまらず多くの才能を発揮する森田は、互いを認め合い近づいていきます。自分の平凡さに劣等感を持つ竹本は、二人に対する憧れと焦りが混じった感情に心を揺さぶられます。

竹本は次第に、はぐみの感じている重圧や孤独に気づきます。若くして才能を評価されているはぐみは同級生に敬遠されることも多く、竹本と出会うまで友人がいませんでした。竹本は自分の気持ちを押し付けるよりも、はぐみを見守る方を選びます。今まで手に入れられなかったものを取り戻すように、はぐみと竹本たちは思い出を積み重ねていきます。

学生時代という限られた時間は終わりへと向かっていきます。周囲が進路を決めていく中、竹本は就職活動が上手くいかないストレスで倒れてしまいます。留年して卒業が1年延びた末に、やっと決まった就職先が倒産、思いつめた竹本は自転車であてのない旅に出ます。長い旅路を経て、気持ちに整理をつけた竹本は、仲間たちのもとへ戻ってきました。そして受け入れられないと知りながら、ついにはぐみに思いを告げます。

竹本を大事な友人だと思っていたはぐみは、戸惑うばかりでした。さらに卒業を前にして、悲劇的な出来事がはぐみを襲います。竹本も森田も、それぞれはぐみを支えようとしますが、はぐみが下した決断は、彼らとの関係を大きく変えるものでした。

好きな人に気持ちを伝えられずに苦しんだり、先の見えない自分の未来に悩んだり、誰もが経験したことのある感情です。胸の中に何か大切なものを持つ人にとっても、二度と振り返らない人にとっても、一緒に過ごした時間には意味がある。それをこの物語は教えてくれます。

文:服田恵美子


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