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ボクシングに人生をかけた男

[2013年11月号掲載記事]

201311-6

1巻表紙(講談社漫画文庫)。
原作:高森朝雄
漫画:ちばてつや
講談社発行

 

あしたのジョー

「あしたのジョー」は、ボクサーの矢吹丈(ジョー)を主人公にした作品です。週刊少年マガジンに、1967~1973年まで掲載されました。これまでに二度テレビアニメがシリーズ化され、アニメと実写の両方で映画化されています。連載中の社会的反響が大きく、ジョーのライバルである力石徹が死んだときには、実際に葬儀が行われ、700人ほどのファンが参列しました。

物語の冒頭、ある下町にジョーはふらりと現れます。親兄弟はなく、どこから来たのか、どうやって生きてきたのかもわかりません。日雇い労働者が多く住むその町で、ジョーは丹下段平に出会います。元ボクサーだった段平はジョーの才能を見抜き、一流のボクサーに育てようとします。しかしジョーは段平の熱意に応えるどころか、犯罪に手を染めて逮捕され、少年院に送られます。

そこで宿命のライバル、力石と出会います。けんかで負け知らずだったジョーは初めて力石に負けます。力石がプロボクサーだと知り、本気でボクシングにのめり込んでいきます。少年院仲間で、後に同じくボクサーになる西寛一は、ジョーが強くなるたびに不幸になっていくと感じます。この不安は予言のように物語に緊張感をもたらしています。

力石とジョーが少年院を出た後、正式にプロボクサーとして戦うはずでしたが、大きな問題がありました。二人には体重差があり、階級が違っていました。対戦するため、力石は過酷な減量を行い、限界まで体重を落とします。そして8ラウンドにおよぶ死闘の末に力石が勝利するものの、減量と打撃による脳内出血が原因で、試合直後に死んでしまうのです。

力石を殺したという罪の意識に苦しみ、ジョーは致命傷を与えたこめかみへのパンチを打てなくなります。敗北を重ねながらもボクシングを捨てられないジョーの前に、無冠の帝王カーロス・リベラが現れます。底知れない実力を持つカーロスに刺激され、ジョーはトラウマを克服します。カーロス戦では、顔面への打撃を繰り出す激しい試合をします。

ところがそのカーロスも、ジョーとの試合後に行ったホセ・メンドーサとの世界タイトルマッチで、KO負けしてしまいます。そして、パンチドランカーの症状により再起不能になります。しかもカーロスを壊したのはホセでなく、直前に戦ったジョーだという噂がささやかれます。一方でジョーは、体の成長による体重増加を無理な減量で抑え込もうとしていました。

さらにジョーもまたパンチドランカーに侵されていました。周囲は引退を勧めますが、かつての力石のように限界まで体をしぼり、命を落としかねないホセとの対決へと突き進んでいきます。作中では、ジョーの勝利や努力は、賛美も美化もされることなく描かれています。だからこそ、ボクシングにすべてを捧げたジョーの生きざまが胸を打つのです。

文:服田恵美子


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