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ある父と子の「宿命」を描いたサスペンス・ドラマ

[2011年12月号掲載記事]

ブルーレイジャケット。143分。4,935円。
『砂の器 デジタルリマスター2005』
DVD ¥3,990(税込)/ブルーレイ ¥4,935(税込)
発売・ 販売元:松竹
© 1974・2005 松竹株式会社/橋本プロダクション

 

砂の器(野村芳太郎 監督)

原作は推理小説作家、松本清張の同名小説で、英語、フランス語、イタリア語、中国語、韓国語にも翻訳されている。本作は1974年に映画化され、毎日映画賞やゴールデンアロー賞などを受賞。ある殺人事件を捜査するうちに30年ほど前に生き別れた父と息子の宿命が浮き彫りになる人間ドラマとして高く評価されている。また、時代設定などを変えて、何度もテレビドラマ化されている。

物語は1971年6月24日の早朝、東京都内の電車操車場で起きた殺人事件から始まる。被害者の身元がわからず捜査は進まなかったが、行方不明になった父親を捜す男が現れると、被害者が65歳の三木謙一であると判明する。今西刑事たちの必死の捜査で少しずつ事件の真相が明らかになっていく。

殺された三木はかつて島根県内の村で警察官をしており、犯罪者に対しても親身になって説教をするような人物として村人からも慕われていた。あるとき、放浪する父と子どもが村にやって来る。父の千代吉は、不治の病とされていたハンセン病にかかっており、世間の偏見から逃れるため、息子の秀夫と二人で旅を続けていたという。

三木は、千代吉を入院させると、引き取り手のない秀夫を自分で育て始める。しかし、父がいなくなった寂しさから、秀夫は間もなく家出する。やがて大阪にたどり着くと、和賀夫婦の営む自転車店で住み込みとして働くようになる。夫婦の死後、秀夫は和賀英良と名前を変え成人する。やがて和賀は才能ある若き音楽家として歩み始める。

そんなおり、三木は和賀が秀夫であることを知る。三木は、入院生活を送る千代吉と手紙のやり取りを続けており、千代吉が秀夫の幸せを祈っていることを知っていた。そして、和賀英良こと秀夫を訪ね、父に面会するよう何度も迫る。だが、まだハンセン病への偏見が残っていた当時、有名音楽家の和賀にとってそれはイメージダウンにつながる。

数ヵ月後、和賀はコンサート会場で新曲「宿命」を演奏している。孤独を乗りこえて成功者として生きているかのように見える和賀だったが、父への複雑な感情は捨て去れず、それをぶつけるように必死でけん盤に向かう。しばしの間、差別に苦しみながら旅を続ける和賀と父の回想が映し出される。それは、あたかも和賀の宿命を語るように美しい日本の景色とメロディーが流れていく。

物語では犯罪者と被害者を結ぶ「かめだ」という言葉が重要な鍵となる。今西刑事たちが地名か人名かを推理する。この作品の魅力は、人間ドラマとしてだけではなく、推理サスペンスとしての見応えもある。


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