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震災で焼け残ったゴルフバッグから生まれた実話

[2011年6月号掲載記事]

ありがとう(万田邦敏 監督)

「ありがとう」税込価格:5,040円。
発行:NHKエンタープライズ。販売元:バップ

1995年に発生した阪神淡路大震災から生まれた実話が原作。現在もシニアプロゴルファーとしてツアーに参戦している古市忠夫を中心に、震災から立ち直る人々や街の様子、そして家族のきずななどが描かれている。教育上の価値が認められ、文部科学省選定作品に選ばれた。公開は2006年。

1月17日、午前5時46分。神戸市長田区の商店街にある「古市カメラ」を大きな揺れが襲う。住居も兼ねている店では、主人公の古市忠夫と妻、二人の娘が寝ていた。激しい縦揺れが収まると、忠夫は家族の無事を確認する。商店街のアーケードは崩れ、周りの店や家も倒れている。

遠くの方で上がった火の手が、波のように商店街に押し寄せる。呆然と立ちつくす人、他人を押しのけて逃げ出す人、そして、他人を助け出そうとする人で、商店街は混乱する。消防団員でもある忠夫は妻に娘たちと一緒に避難するよう言い、団員仲間たちと救助に向かう。忠夫たちは崩れた家の下敷きになった人を助け出す。

震災から19日後、犠牲者の合同葬儀が行われる。そこで忠夫は参加者たちに誓う。「地震は誰のせいでもない。天災は必ず起こる。起こっても、耐えられる街をつくらなくては。災害に強い街をつくる。それが、亡くなった人たちへのわしらの務めだ」と。こうして忠夫は、街の人たちと協力して、震災に耐えられる街づくりに取り組む。

やがて震災から2年が経ち、古市家も新居での生活を始めている。しかし、忠夫は仕事をせず街の復興に駆け回るばかりで、生計は妻や娘たちの稼ぎで成り立っている。妻に「この家の『復興』も考えて」と頼まれるが、忠夫は震災で唯一、焼け残ったゴルフバッグを見せる。「神様がこれを自分に残してくれた。自分はプロゴルファーになる」と意気込む。

プロテストは1,800人が受けて50人しか受からないほど難しく、合格者のほとんどが20代の若者だ。間もなく60歳になる忠夫が合格することは不可能に近い。だが、忠夫は地道にトレーニングを続ける。妻も、応援しないと言いながらも反対はせず、夫を静かに見守る。

忠夫は最終テストまで残る。「奇跡を起こせ」と自分に言い聞かせてグリーンに向かう。最終ホールでは林の間にボールが落ちるアクシデントに見舞われるが、キャディーのひと言で奇跡的なショットを放つ。そして、プロテストに合格する。妻に電話で知らせると、「良かったわね。電話代がもったいないから切るわよ」と素っ気ない。しかし、受話器をおいた妻は、静かに涙を流すのだった。


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