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遠くに住んでいる人とコミュニケーションがとれる道具

[2010年5月号掲載記事]

 

お茶の水女子大学の大学院、人間文化創成科学研究科の辻田眸さんは、離れて暮らす恋人たちの役に立つグッズを研究しています。それは、ペアになったごみ箱や電気スタンドです。片方のごみ箱を開けると、インターネットを通じて情報が伝わり、もう一つのごみ箱のふたが開きます。同じく、片方のスタンドの電気をつけると、もう一つのスタンドでも電気がつきます。つまり、恋人がごみ箱を開けたり電気をつけたりしたことを、離れて住んでいても知ることができるのです。

「相手とコミュニケーションをとりたいけれど、生活のじゃまはしたくありません。だから毎日使う物でそれができたらいいと思いました」と辻田さんは言います。これまで3組の恋人たちに、このグッズを使ってもらいました。すると3組とも、けんかをしたとき、男性がごみ箱を何度も使って女性の気を引こうとしていたそうです。

「私自身しばらく恋人と離れて暮らしていました。だから、離れていてもコミュニケーションがとれる機械があればいいと思い、この研究を始めました」と辻田さんは言います。辻田さんの先生である椎尾一郎教授は、「今までのコンピューターは値段が高かったので、研究、ビジネス、軍事など、男性が優位な分野で使われていました。しかしコンピューターがとても安くなったことで、日用雑貨にも組み込めるようになりました。これからはこの研究のように、女性のセンスが活かされる日常生活の分野でコンピューターが使われるようになると思います」。

家庭で使う道具を作るメーカー、象印マホービン株式会社も、離れて暮らす人たちのコミュニケーションを助ける道具を作っています。「i-POT」という名前のポットです。お湯を出すためにこのポットのボタンを押すと、登録してあるアドレスへEメールが送られるしくみ(みまもりほっとライン)になっています。つまり、ポットを持っている人がお湯を使っていることを知らせるのです。

このポットは、お年寄りが元気かどうかを遠くに住む子どもが知ることができるように、と開発されました。日本のお年寄りはよくお茶を飲みます。その習慣を活かしたポットです。出かけるときには「お出かけお知らせ」というボタンを押します。すると、ポットが使われないのは病気などのためではなく外出のためだ、と子どもは知ることができます。

このポットは、1996年に一緒に住んでいた病気の息子と母親が死後1ヵ月たってから発見された悲しい事件がきっかけとなって開発されました。そこで象印はポットに、携帯電話へメールを送る機能を組みこみ、i-POTを作りました。「現在、約3,900人にこのポットをお使いいただいています。お年寄りを見張るのでなく、さりげなく見守ることができる道具です」と象印広報グループの山下直樹さんは言います。「おかげで親の病気に気づけました」「このポットが子どもみたいに感じられます」という声が、象印に寄せられているそうです。

高齢化が進む日本では、子どもと離れて暮らすお年寄りが増えています。また、仕事のために家族と離れて暮らす人もめずらしくありません。相手の生活のじゃまをせずにコミュニケーションできる道具は、そういう事情を反映しているのでしょう。

象印マホービン株式会社

文:砂崎 良


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