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高い技術で日本の美意識を表現した紙皿

[2014年12月号掲載記事]

201412-3

株式会社WASARA

使い捨てだけどデザイン性と品質を兼ね備えた食器を作ろう。WASARAは、そうした意図のもとに企画され2008年に誕生しました。誕生と同時にこれまでにないデザイン性の高さと環境に配慮したコンセプトから、北海道洞爺湖サミットのウェルカムイベントで使用されました。その後もどんな食事も映えると評価され、ミシュランの星付きレストランなどで使われています。

皿やコップ、フォークなど全部で18種類あり、統一感を持って使用できるのも大きな特徴です。各方面からの問い合わせに「ケータリング産業では、使い捨てだけど料理に合う食器群を探していたのだと思いました」と株式会社WASARAのブランドマネージャー、島梓無子さんは言います。

シンプルなのに料理を引き立てるデザインは細かなこだわりを施すことで生まれています。パルプをプレスする金型に凹凸を施して和紙のような質感にしたり、器のふちをきれいにカットしたりしています。こうした仕様にするには高い技術が必要でした。普段は車のネジの金型などを作っている工場など紙皿とは関係ない分野の技術協力を得て、これまでにない商品を生み出したのです。

親会社の伊藤景パック産業株式会社は、デザートやアイスクリームを盛り付ける容器などを製造・販売しています。創業100周年を迎える前にこの先の会社としてのあり方を考え、後世に残すことのできる付加価値の高いものを作っていこうと決まりました。

器はさとうきびのしぼりかすであるバガスと、生命力の強い竹が使われています。ナイフ、フォーク類には竹が使われています。どれも使用後は土に戻せるよう、ラミネート加工などはされていません。堆肥化する容器に入れれば、堆肥として再利用することも可能です。

日本に比べて海外はケータリングやパーティーの機会が多いので、発売から4年は輸出のほうが好調でした。現在は欧米を中心に100近くの店で販売されています。しかし「石油価格の高騰などによる流通のコストなどクリアしなければいけない課題も残っています」と島さんは冷静に分析しています。

中型の皿が6枚で540円(税込)と通常の紙皿と比べると手頃な価格ではありませんが、国内の消費も伸びています。島さんは実際に使って価値を理解してくれた人が増えているためだと考えています。高いエコ意識と、使い捨てる物なのに料理をおいしく見せるデザイン--この付加価値が、大きな強みとなっています。

株式会社WASARA

文:市村雅代


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