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わけあって安い商品で人気

[2014年10月号掲載記事]

201410-8

無印良品

われてしまっているけれど味は変わらない干しシイタケ。真っ白ではないけれど使うぶんには差し支えのない再生紙のメモ帳。長さを揃えるために捨てられていた部分のU字型のパスタ。わざと染めないで素材の色をそのまま生かした生成りの衣類や小物。どれも「無印良品」が誕生当時に企画・開発してきた商品の一部です。

無印良品は「わけあって、安い。」をキャッチフレーズとして1980年に誕生しました。それまで売り場には不要な機能を付けたり必要以上の装飾を施したり、過剰に包装したりする商品が売り場にあふれていました。無印良品のものづくりは、そんなむだを取り除くことに着目しました。商品は衣服、生活雑貨、食品などで構成されています。

無印良品の商品には、一つひとつに成り立ちに理由が必ずあります。その理由はパッケージや包装紙、タグなどで説明されています。最初は西友のプライベートブランドでしたが、1989年に株式会社良品計画として独立しました。現在、日本国内に269の直営店、116の商品供給店、海外に合計255店舗を展開するグローバルブランドに成長。海外ではMUJIの店名で知られています。

無印良品の名前には「印(ブランド)は無いけれども、良い品である」という気持ちが込められています。ですから、商品を企画・開発するときには「生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要な形でつくること」を重視。それを実現するために素材を見直したり、作るときの手間を省いたり、包装を簡単にしたりすることに努めています。

無印良品の特徴は、店舗や電話、メール、インターネットなどで集めた顧客の声を商品やサービスに生かしていることです。その一例が「体にフィットするソファ」です。「ソファを買いたいけれども、部屋が狭くなってしまうので、ゆったりと体を預けられる大型クッションが欲しい」という声に応えて開発。最初の1年半で6万個以上を販売する大ヒット商品となりました。

良品計画には「無印良品がやらないこと」という、いくつかの決まりがあります。「製品にブランド名を付けない」「無印良品のためにデザインされたものだけを売る」「製品に強い色を使わない」「有名人を広告に起用しない」などです。これは、全社員が無印良品らしさを忘れないようにするためです。

無印良品に刺激され、よその会社も同じような狙いの商品を次々に出しました。しかし、ほとんどは消えてしまいました。形を真似ただけで、ものづくりに対する考え方があいまいだったので長続きしなかったのです。無印はノーブランドという意味です。しかし、実際には「無印」そのものが信頼できるブランドとして認められているといえるでしょう。

株式会社良品計画

文:伊藤公一


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