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世界一の理容技術を次の世代に

2008年3月のアメリカ・シカゴ。第32回世界理美容技術選手権大会に世界60ヵ国から理容師・美容師たちが集まりました。2年ごとに開かれる理美容界のオリンピックで、理容部門の日本代表チームがチャンピオンに輝きました。日本が団体で金メダルをとったのは16年ぶりのことです。

2009年1月、優勝した代表チーム3人のうち2人に東京都知事賞が贈られました。受賞者の一人が、佐藤秀樹さんです。東京都三鷹市とその周辺の市で5つの店を経営、現在、6店目のオープンも計画しています。

佐藤さんは理容室を経営する両親の長男として山形県に生まれました。「毎日お客さんが来て、両親が髪を切ります。帰る時には『ありがとう』と言われます。そんな両親を見て、いつかは自分も、と自然に思うようになりました」と佐藤さんは語ります。18歳で東京へ来て理容専門学校で基礎を学んだ後、憧れだった田中トシオさんのヘアーサロンに入社しました。

入社1年目で、かねてからの夢だったコンテストへ出ることができました。「父もかつてはコンテストに出ていましたし、いつかは自分も世界大会で優勝したいと思っていました」。すでに世界大会の優勝経験者だった田中トシオさんからは、「人の数倍、努力しなさい。競争相手を気にせず、自分らしい作品を目指しなさい」と指導されました。

開店前と閉店後にそれぞれ3時間、休日は10時間。佐藤さんはヘッドマネキンやモデルを相手にひたすら訓練を続けました。入社5年目には新宿店の店長を任され、翌年には当時史上最年少で全国理容競技大会で優勝。しかし、佐藤さんにとってそれは「あくまでも通過点」でした。「ようやく世界大会への出場権を得た」と、さらに気を引きしめました。

佐藤さんがもっとも得意とするのは「クラシカルカット」と呼ばれるヘアースタイルです。「50年以上も前に流行した髪形で、今はコンテスト種目として伝えられ、確かな技術がなければできないカットです。コンテストで入賞することは、お店に来てくれるお客さんに正確なカット技術を提供し、安心、信頼を与えるためです」と語ります。

2003年に独立。三鷹市に1号店を開きました。国内外での数々の受賞歴も評判になり、店の経営は順調です。努力によって身につけた技術を、佐藤さんは若いスタッフに教えます。年6回はコンテストへの出場を勧め、自ら指導にあたります。「閉店後や休日に指導しますが、教えるのは10あるうちの3くらい。基本だけ教えて、残りはそれぞれにまかせます。イメージを語るのではなく、具体的な技術をどんどん見せます」。

さらに、「後継者をたくさん育てるのが目標です。そして、日本の技術を世界にも伝えていきたいです」と続けます。そのため指導の場は自身の店だけにとどまりません。他店の若い理容師たちや理容学校の生徒たちを前に講演も行っています。2009年からは、師匠の田中トシオさんとともに外国の理容師に技術指導を行うためアジアの国々を訪れる活動を始めました。

忙しい佐藤さんですが、ときどき山形県の実家へ帰ります。「60歳を越えても現役の両親は今でも尊敬しています。ぼくが後を継がなかったことは、結果的に親孝行になったのかもしれませんね」と笑います。10月にはパリカップオープンで金メダルをとりました。現在は、2010年に同じ地で開かれる世界大会に向け、代表チームのトレーナーとして、また、2年連続優勝を目指す選手として、トレーニングを続けています。

文:松浦庸夫

HAIR RESORT CLIPS : http://www.hrclips.com/

[2010年1月号掲載記事]


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