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クリーンと省エネを両立させた地下工場

[2013年10月号掲載記事]

201310-3

ヤマザキマザック株式会社

私たちの身の回りにある多くの製品は、金属や樹脂などの素材を削ったり、穴を開けたりした部品で作られています。例えば、1台の自動車はこうして作られた約3万点の部品で組み立てられています。携帯電話やデジタルカメラなどにもたくさんの精密部品が組み込まれています。このような製品の部品を加工する機械は「工作機械」と呼ばれます。

愛知県大口町にあるヤマザキマザック株式会社(代表取締役、山崎智久さん)は、この分野では世界トップクラスのメーカーです。工作機械の仲間で、レーザーの熱を利用して鉄板や鋼材を切断、穴開けする「レーザー加工機」も生産しています。レーザー加工機はレーザーの強い光をレンズやミラーを使って増幅したり、反射させたりしながら加工部分に伝える仕組みです。

レーザー加工機が精密な加工を行うためには、レンズやミラーがきれいであることが絶対条件です。ですから、その性能に悪影響を及ぼす空気中のちりやごみは大敵です。そこで同社は、密閉性を高め、工場内のクリーン度を保つことでレンズやミラーを汚さず、短時間でレーザー加工機を生産するため、2008年に専用の地下工場を造りました。

工場は丘陵地帯の一角を利用し、地下17メートルの深さに一部2階建て、延べ床面積約1万平方メートルの建物を埋め込む工法で建設されました。地下工場の発想は、同社役員が長さの基準となる「メートル原器」を保管する旧ソ連の地下施設を見学したのがきっかけです。広報担当の富田和彦さんは「このような大規模な地下工場は世界でも例がないと思います」と話します。

地下に工場を造るメリットの第一は清潔な環境が得られることです。例えば、ちりの量は地上の工場に比べ20分の1になりました。第二のメリットは、年間16~18℃を保つ地中熱を利用して自然の温度調整ができることです。この工場では、地上から取り入れた外気を工場の内壁に循環させることで、工場内を夏は最高28℃、冬は最低18℃を保っています。

組立中の機械の試運転などで出る熱は床に張り巡らされたコンクリートチューブから外部に放出されます。冬はその熱を内部暖房に使います。工場内には大きなエアコンがありません。しかし、一定の温度を保つことができるので、同社はこの工場の冷暖房費を年間約90%減らすことができました。

地下工場には「地上部分を有効活用できる」「自動車や鉄道などの振動を受けにくい」といった長所もあります。こうした独自性により、同工場は2008年に「土地活用モデル大賞・国土交通大臣賞」、2009年には「日経地球環境技術賞・ものづくり環境特別賞」を受賞しました。今後は、この工場を参考にした地下工場が全国各地で建てられるかもしれません。

ヤマザキマザック株式会社

文:伊藤公一


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