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曲面を実現したディスプレイ

[2011年5月号掲載記事]

写真左:Geo-Cosmos/写真右:SHiPLA

 

東京・渋谷の屋外スクリーン、店頭に飾られた薄型テレビ、高画素のカメラがついた携帯電話--日本人の生活には映像があふれています。その陰には高度な技術でつくられたディスプレイの存在があります。

東京・お台場にある日本科学未来館では、ボールのような形の大きなディスプレイをリニューアル展示する予定です。その直径は約6メートルで、1階から6階まで吹き抜けの天井から吊り下げられています。名前はジオ・コスモスといいます。宇宙から撮影した地球の映像をはじめ、さまざまな地球の観測データを映し出すことができます。

「このディスプレイは宇宙飛行士でもある館長、毛利衛の思いから生まれました」と、運営事業部の神宮里江さんは言います。「館長は、真っ黒い宇宙の中で輝いている地球を見たとき、『ああ、そこに生き物がいる』と感動したのだそうです。『宇宙から見た地球の姿を皆さんと共有したい』、それが館長の思いなんですよ」。

ジオ・コスモスは重さが約14トンあります。主な素材はアルミで、表には四角い有機EL(電圧をかけると発光する物質を利用したディスプレイ)のパネルが10,362枚貼られています。1つのパネルは直径96ミリで、パネルとパネルとの間は3ミリです。画素は全体で1,000万画素以上です。

「ジオ・コスモスが映すのは国境の描かれていない、1つの星である地球です。温暖化に関するシミュレーション映像なども流す予定です。これを見て、地球の今を感じながら地球の未来を考えてほしいです」と神宮さんは話します。

関西国際空港(大阪府)の出国エリアにも、縦4メートル、横3メートルの大きなディスプレイが置かれています。これはフィルム型のディスプレイで、厚さが1ミリしかありません。そのため、一方向にある程度曲げることができます。直径1メートルの柱に巻きつけてデジタルサイネージ(画像の看板)に使えますし、別の場所に運んだりするときにも便利です。

このディスプレイ、SHiPLAをつくったのは、神戸市(兵庫県)の篠田プラズマ株式会社です。直径1ミリのガラスチューブを並べ、電極付きのフィルムで挟み、それぞれ赤、青、緑の3色に光らせることによって、薄さを実現しました。「1998年にアイディアを思いついて、基本の技術は2003年にはできたのですが、ガラスチューブの中に、均一に構造をつくることがとても難しかったですね」と、取締役の石本学さんは説明します。

「これまで、これほど曲がった面に映像を映す技術はなかったので、見た人はとても不思議がります」と石本さんは言います。「柱型のディスプレイを見た方は、『まるで透明な柱の中に実物があるようだ』とおっしゃいました」。

ジオ・コスモスは平たくて小さなパネルを並べて、SHiPLAは薄型化によって、曲げられるディスプレイを実現しました。曲面ディスプレイには高度な技術だけでなく、技術者の根性が集約されているといえそうです。

日本科学未来館
篠田プラズマ株式会社

文:砂崎 良


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