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なぜかわいいファッションは人気があるのか

[2010年10月号掲載記事]

PUTUMAYO

今、日本発の「かわいい」ファッションが世界中で人気です。かわいいは小さい物やペット、子ども、若い女性など、親しみや魅力が感じられるものを言い表すことばで、特に10代から20代の女性がよく使う表現です。彼女たちにとって自分の服や持ち物がかわいいかどうかは、とても重要なことです。そして今、日本以外の国の女性たちも、日本でデザインされた服や物はかわいいと欲しがっています。

東京の原宿は、かわいい物を売る店がたくさんある街です。ここに3軒店を出しているブランド「PUTUMAYO」は、オリジナルの模様や、たくさんのレースやフリルを特徴とする服を売っています。最近、この店にはいろいろな国からお客が来ます。「2時間の間に、アメリカ、スペイン、ドイツからのお客様が買い物をしてくださいました」と、PUTUMAYOを経営する株式会社ハイパーハイパーのプレス担当、勝田ヒロコさんは言います。

ラフォーレ原宿という商業ビルは、かわいい服の店が多く入っており、外国人のお客もおおぜい来ます。渋谷の109や新宿のマルイワンも、かわいい服の店が多い商業ビルで、最近は外国人の間で話題になっています。

「日本は他の国の文化をたくさん受け入れます。最初は真似から始めますが、やがて日本らしい、特別な文化を作り出します。それはもう真似ではなく、進歩です。きっと日本人はオープンな心を持っているのでしょうね」と、韓国人のソフィア・リムさんは言います。

BABY, THE STARS SHINE BRIGHT

日本のかわいい服のブランドが海外に支店を出すことも増えています。映画「下妻物語」にも取り上げられたブランド、BABY, THE STARS SHINE BRIGHT(通称ベイビー)は、2006年2月にパリ支店を、2009年8月にサンフランシスコ支店を出しました。ベイビーの特徴は「ロリータファッション」と呼ばれる、西ヨーロッパの18世紀頃のドレスのような、レースやフリルが多くついた服です。

パリ支店が開店した頃、フランスのロリータファッションは、日本人のものとかなり違っていたとベイビーのデザイナー上原久美子さんは言います。「色は黒ばかりでヨーロッパ特有のゴシック色が強かったですし、ジャンパースカートをブラウスなしで着て肌を見せたりしていました。でも私がその次にパリへ行ったときには、みなさん日本人と同じ着方をしていました。色もカラフルになっていましたし、ブラウスの上にジャンパースカートを着て、頭からつま先まできちんとコーディネートしていました」。それを見た上原さんは、日本のロリータファッションを勉強してくれたのだとわかりました。

上原さんは続けます。「ロリータファッションは女の子の夢を現実にした服です。子どもの頃あこがれたお姫様やお人形の服を、現代の服として着られるのですから。人の目を気にして着る服ではありません。自分が着たいから着る服です」。ロリータファションは着るだけで幸せな気持ちになれると上原さんは話します。「かわいいものを見たり着たりして、不幸せに感じる人はいるでしょうか? かわいいものを見たり着たりすると、みんな幸せな気持ちになります。『かわいいは幸せ』と私は思います」。

6%DOKIDOKI

「かわいいと感じる感性は日本人がふつうに持っているものです」と、原宿に6%DOKIDOKIという店のオーナーでデザイナーの増田セバスチャンさんは話します。「その感性の底にあるのは、自分だけの世界をつくって、そこへ自分だけの価値観をつめこんで、そして自分だけの幸せの形を見つけだす、という心理です。一方、欧米の若者が、わざわざ日本語を使ってかわいいと言うときは、むしろクール、かっこいい、イカしてる!という意味に近いですね。欧米の大人にはわからないことばをあえて使うことによって、若者たちは大人社会に対する反発を表しているように見えます」。

原宿の裏通りにある6%DOKIDOKIの商品は、ショッキングピンクと黒など派手な色づかいと、新しさのある形が特徴で、「衝撃的なかわいさ」といわれています。しかし増田さんの活動は商品のデザインだけではありません。舞台に立ったり、ショーを企画して演出や脚本書きなど全てをやったこともあります。「私の作品がいいものかどうかはわかりませんが、お店だと私を知らない人が買うか買わないかという行動ではっきりと評価してくれます」と増田さんは言います。

6%DOKIDOKIは、鮮やかなピンク色をお店の中だけでなく、建物の外壁にも塗っています。店内にはむらさき色の木馬やきのこの置き物、メリーゴーラウンド風の飾りがあり、電飾が華やかです。「外国のお客様は売られている商品だけでなく、インテリアや音楽もよく見たり聞いたりしてほめてくださいます」とショップガール(店員)のユカさんは言います。「今は『ありがとう』というひらがなをつないだピアスや、『革命』という漢字のブローチがとても人気です」。このお店は増田さんが考える「かわいい」を形にしたものです。また増田さんはかわいい動きや表情を身につけるワークショップを開いたり、「かわいいは世界を救う!」と途上国を助ける募金活動に参加したりもしています。

「若い人たちがかわいい物を選ぶのは、大人になんかならないぞという気持ちの表れです。今の若者は『大人になること』を『あきらめること』だと考えているのです。ですから『灰色の大人になるのはいや。私たちには私たちの文化と生き方がある』と、カラフルなファッションで主張しているのです」増田さんは説明します。「だから僕は、かわいい文化は過激なものだとさえ思っていますよ。若い世代の巨大なエネルギーを示しているのですから。ルールやジャンルにとらわれず、自分の好きなものを追求するのが原宿のかわいいファッションです。その自由で柔軟な発想やセンスが、海外での人気につながっているのだと思います」。

PUTUMAYO
BABY, THE STARS SHINE BRIGHT
6%DOKIDOKI

文:砂崎 良


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