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歴史ブームを支える複製技術

[2010年10月号掲載記事]

丸武産業株式会社

日本では戦国時代の武将に興味をもち、歴史に詳しい若い女性「歴女」が増えています。お城や博物館などへの入場者が多くなり、歴史の専門書が売れています。2010年1月、東京で開かれた「大甲冑展」には、65,000人が訪れました。展示された鎧、兜は、500年前の戦国時代に活躍した武将たちが身に着けていた実物を忠実に再現した複製でした。

それらを製作したのが丸武産業株式会社です。1958年、鹿児島県薩摩川内市で生まれた同社は、はじめは釣り用の竹ざおを作っていました。「あるとき、創業者である父、田ノ上忍が趣味で持っていた古い鎧の修理をしたところ、とても高い値段で売れました。それから鎧、兜の修理や複製を引き受けるようになりました」と、代表取締役社長、田ノ上賢一さんは話します。

やがて、テレビや映画の時代劇で俳優たちが身に着ける鎧や兜などの製作依頼がくるようになりました。また、各地の歴史資料館などからも問い合わせがきました。実物が一般に公開される機会は多くありません。展示期間も短く、もちろん手に取ったりふれたりすることはできません。複製を作る必要性が出てきたのです。

長年研究を重ね、ときにはサンプルになる鎧や兜を買ってばらばらにし、手ざわりなどを確かめながら昔の技法を学びました。工場ではまず一枚一枚金切りばさみで鉄板を切ります。次にそれを曲げ、溶接して部品を作り、土台となる下地を組み合わせます。塗装や糸織りから仕上げまで、数多くの工程に50名の職人たちが取り組んでいます。

職人たちによって仕上げられた鎧や兜は、個人や企業、公的な施設などに納められる他、各地で行われるお祭りなどに貸し出されます。また、「こどもの日」と呼ばれる、男の子の成長を祈る日本の祝日には家に飾られます。最近では子どもたちが身に着けるための小さな鎧や兜も多くの注文を受け、作られています。

日本を代表する俳優のひとり、西田敏行さんは、2011年秋に公開予定の映画『ステキな金縛り』で、戦いに負けた侍の幽霊を演じています。同社は腰の痛い西田さんのために特別に工夫した鎧を作りました。賢一さんは、「西田さんに、軽くて動きやすかったとたいへん喜んでもらえました」と話します。

賢一さんは、次々と新しい事業に挑戦しています。1990年薩摩川内市に観光施設「戦国村」をオープンした他、東京に支店を開設。4年前には、新郎が鎧兜を身に着けて披露宴に登場する「甲冑ウエディング」も始め、好評です。「これからは鎧や兜をデザインしたTシャツやアクセサリーなどの事業をしていきたいです」と賢一さんは話します。

丸武産業株式会社

文サザンパブリッシング 
写真:富岡美和


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