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[2015年7月号掲載記事]

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株式会社アズのステテコ

2011年頃から夏になると男女を問わずステテコを愛用する人が増えています。元々はズボンの下にはく男性用肌着として明治時代(19~20世紀)に誕生したものです。「綿クレープ」という細かくひだのよった生地が汗をよく吸いとるので特に暑い時期に着用されていました。その一方で「おじさんがはくもの」というイメージが強く、白い色も格好悪いと若い世代は徐々に着用しなくなってしまいました。
ステテコに再度光を当てたのは下着メーカー、株式会社アズの武村桂佑さんです。「ある日先輩からステテコを勧められたんです。なんで夏の暑いときに、ズボンの下にもう一枚はくのかと思いましたが、はいてみてびっくりしました。汗のべとつきが軽減されてさらさらな肌ざわりで過ごせたんです」と話します。
武村さんは同世代の友達にもステテコを勧めました。「みんなその快適さには驚いていましたが、やっぱりかっこ悪いなぁと言っていましたね」。しかし武村さんはステテコの持つ機能面に可能性を感じました。
また、武村さんがステテコを魅力的だと思ったのは、帰宅後にズボンを脱げばそのまま部屋着になる点です。これで色柄がついていたらアウターにもなると考えました。2008年に「ステテコ研究所」というサイトを立ち上げ、ウェブで斬新な色柄のステテコの販売を開始します。ステテコのイメージは快適な部屋着に変わり、女性の購入も増えました。
ステテコの人気を受け、他社からも様々なデザインや素材のステテコが販売されるようになりました。しかし、ステテコ本来の良さを一番感じることができるのは、日本の伝統素材である綿クレープを使用しているものだと武村さんは考えています。
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YOGATEKO

ステテコをベースにした女性用のヨガウエア、YOGATEKOも誕生しています。「ヨガウエアは外国製のものがほとんどです。そこで糸を紡ぐことからすべての製造を日本で行い、日本人の体型をカバーして動きやすく、足のラインがきれいに見えるウエアを作ることにしました」とヨガスタジオも主宰するYOGATEKO代表の藤絢子さんは言います。
藤さんはアメリカでの留学経験から日本人はもっと日本の良さを知るべきだと感じていました。そこで100%日本製の生地に日本の伝統文様を組み合わせました。ヨガパンツのほとんどが黒の中、華やかさでも注目されています。その一方で生地はオリンピック日本代表のウエアと同じ最新のものを使用。日本古来の良いものと日本の最新技術を融合した商品となりました。ステテコの固定概念が崩れた今、様々な分野で応用されています。

文:市村雅代

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