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[2015年2月号掲載記事]
201502-1
広島県竹原市大久野島
日本は大小合わせて約6,800の島からなる国です。それらの中には、特定の動物が多くいる島があります。例えば、ネコ島として知られる宮城県の田代島や愛媛県の青島、シカが多い広島県の厳島(宮島)などです。大久野島(広島県竹原市)も、そのような島の一つで、700羽以上のウサギがいます。
大久野島は瀬戸内海に浮かぶ、面積約0.7平方キロメートルの島です。広島県の忠海港または愛媛県大三島の盛港からフェリーで12~13分です。宿泊施設や温泉、テニスコート、プールなどのレジャー施設があります。海水浴や釣り、海ホタルの観察なども楽しめます。キャンプ場もあり、キャンプ用品の貸し出しも行っています。
大久野島には第二次世界大戦が終わるまで日本軍の施設があり、毒ガスの生産が行われていました。島の中には砲台や工場の跡が残っており、毒ガス資料館も建てられています。そのため大久野島は、平和の貴さや歴史を学ぶための場所としても利用されています。
大久野島内の主な交通手段は、とてもゆっくりと走る無料バスか、またはレンタサイクルです。島内で自分の車を運転することはできません。車でやってきた観光客は、港の駐車場か島内の駐車スペースに車を停めます。動物の持ち込みは、介助動物以外は禁止されています。このように車の通行もなく、天敵の動物も少ない環境で、ウサギたちはゆったりと暮らしています。
大久野島のウサギはアナウサギと呼ばれる種類で原産地は北アフリカからヨーロッパにかけての地域です。日本にはペットや食肉用、実験用動物として入ってきました。なぜ大久野島にたくさんいるのかは不明ですが、地元の小学校でペットとして飼われていたウサギ8羽が1971年に放され、野生化してふえたという説が有力です。
ウサギ目当てに、年に何度も大久野島を訪れる人もいます。ウサギの写真を熱心に撮る人も見られます。大久野島のウサギの写真や動画は海外でも話題になったため、外国人観光客も訪れるようになりました。
休暇村大久野島の門脇広和さんは話します。「ウサギは弱い動物です。ストレスがたまりやすいため、追いかけ回したり抱っこしたりしないでください。病気やけがをすると野生の環境で暮らせなくなってしまいます。また、飼育されていたウサギは厳しい自然環境の中で暮らしていくことができません。ウサギに限らず島に生き物をおいて帰ることはやめてください」。
休暇村大久野島
文:砂崎良

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