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[2014年11月号掲載記事]
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カリーヌ・リーバウトさん
ベルギー駐日大使夫人
主人が来日したのは、東日本大震災の5日後の2011年3月16日でした。在日ベルギー人にとって自分が必要とされていると感じたからです。私は事情があり、4月に来日しました。あのときに来て、起きたことを目にするのは恐ろしいことでした。私はそれまで地震を体験したことがありませんでした。余震はまだありましたが、徐々に慣れました。
日本の日常生活では唯一の問題は言葉です。交通システムはとても機能的です。PASMO(ICカード)を持ち、行先と路線を知っていれば問題はありません。駅ではいつでも誰かが助けてくれます。英語はあまり話せませんが、どの電車に乗るのかを説明することはできます。買物も問題ないです。スーパーでは英語が通じないことがありますが、多くの場合、何を聞いているのかわかってくれます。
日本人については、多くの人が日本人はとてもひかえめだと思っているようです。それは本当ですが、日本人はとてもオープンでもあります。日本人の友達には何でも話せます。私に隠し事をするようなことはなく、これは私にとって新しい体験です。
それから、日本人の市民感覚があります。日本では人、社会、規則、全体のすべてを尊重します。他人を思いやり、床にごみを捨てずに清潔に環境を保ちます。このようなことはヨーロッパでは失われてしまいました。

Christmas in Brussels © www.milo-profi.be/Visit Flanders
ブリュッセルのクリスマス
© www.milo-profi.be/Visit Flanders

日本が私たちから学んでほしいことが一つあります。学校の環境をもっと気軽なものにしてはどうでしょうか。生徒に厳しすぎます。ヨーロッパではもう少しリラックスしています。
日本の治安は本当にすばらしいと思います。西洋は安全ではなくなりました。日本は100%安全です。これは他者を尊重する姿勢から来ていると思います。
ベルギーに関しては、人はとても親切です。外出が好きで、人生を楽しみ、人をもてなし、寛大だと思います。私たちはすぐには開放的になれませんが、一度知り合うと、とてもオープンになります。私たちは2~3ヵ国語を話すので、他の文化とのコミュニケーションは容易にできます。
都市の中心部には美しいオープンテラスと美術館があります。フランダースの芸術家といえば、世界でもトップクラスの何人かが思い浮かびます。ベルギーは近代アート、近代ダンスがすばらしいです。
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ゲントの川に面した歴史的な建物
© Joost Joossen

ベルギーはとても創造的な国です。すばらしい建築物や美しい近代デザインもあります。人口1,150万人の小さな国ですが、提供できるものがたくさんあります。また、フラマン語系とフランス語系の二つの文化があるとも言えます。この二つの文化がベルギーを豊かにしています。
ブリュッセルはEUとNATOの本拠地で、たくさんの大使館がある国際都市です。フランス語やオランダ語の他、スウェーデン語、スペイン語、イタリア語などさまざまな言語を耳にします。言語が国際的な雰囲気をかもしだしています。オランダ語、英語、フランス語の演劇もあり国際的な文化生活が楽しめます。映画がリリースされると、すぐに上映されます。食べ物はベルギーで最高のアトラクションの一つです。
家屋はとてもきれいです。ブリュッセル近郊のすばらしい住宅に住み、毎日通勤できます。小さな国なので、ドイツ、フランス、オランダへ行くことができます。パリへは電車でちょうど1時間20分です。市民はどこにでも行くことができます。ベルギーの問題は交通です。たくさんのトラックが私たちの国を通過していきます。
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アントワープのマルクト広場
© Antwerp Tourism & Congres

素敵な小さな街もたくさんあります。博物館の中を散歩しているような街、ブルージュは言うまでもありません。ゲントを知っている日本人は少ないと思います。ブルージュやブリュッセルにほど近いところにあります。私が学んだこの大学都市は活気に満ちています。運河や美しい家々と絵画があります。
アントワープは大聖堂やルーベンスの家がある美しい街です。アントワープには他の街とは違う気質があります。重要な港でありつづけたことから、みな国際的で、内陸の人々より開放的です。
ベルギーの南部ではフランス語を話します。ナムールは丘陵と緑が美しい小さな街です。食べ物は最高です。季節により小さなレストランでも狩猟の肉を食べることもできます。ここではスポーツやハンティングが楽しめます。
海岸線や海はきれいです。白浜とグレーの海。そこではサイクリングができます。海岸線に沿ってたくさんのマンションが建てられています。ベルギー人はみんな海岸が大好きだと思います。そこで夏休みを過ごす人はたくさんいます。
最後に、私は日本について話すたびに日本が好きだと実感します。私は生け花と墨絵のレッスンを受けています。自分で花を生けることが好きなので、花屋へ行くことや自分で生けた花を家に飾るのが楽しみです。日本の皆さんは自分の国のすばらしさに感謝してほしいと思います。
写真提供:ベルギー・フランダース政府観光局
インタビュー:利根川正則

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