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[2014年5月号掲載記事]
201405-3
栄養コンサルタント エリカ・アンギャルさん
「日本人は長寿や肌の美しさを遺伝だと思っている人が多いようです。そうではなくて日本の昔ながらの食生活が大きな影響を与えていたのです」と語るのはエリカ・アンギャルさんです。エリカさんは母国のオーストラリアと日本で活躍する栄養コンサルタントです。初めて日本の食事の効果を実感したのは高校時代に交換留学生として1年間大分県で暮らしていたときでした。
「15歳だったからにきびがありました。でもホームステイしていた家のごはんを食べていたら1ヵ月できれいになって感動しました」。その経験が今の仕事につながっていると言います。しかし、約30年前には当たり前のようにあった日本の食卓の風景が今では大きく変化していることも実感しています。
「雑誌の企画で若いモデルの1週間の食生活を見ているのですが、本当にびっくりしてしまいます」。パンにジャムだけなど、カロリーは摂取していても必要な栄養を取れていない人が多いことを知ってショックを受けたといいます。1週間ほとんどの食事をコンビニのお弁当など出来合いのもので済ませている人も多く、添加物や化学物質の摂取量の多さ、またそれらの中毒になりつつあることも心配しています。
世界的に日本食へ注目が集まるのと逆行するように、日本の若い人たちが洋食志向に傾いているそのギャップが残念だとエリカさんは言います。洋食は体重が増えやすくなり、あらゆる生活習慣病の危険が増大します。日本の昔ながらの食事はバランスが良く旬のものを取り入れていて調理法もバラエティー豊かでした。
しかしそのことが逆に予防栄養学の遅れにつながったとエリカさんは見ています。時代が流れ食生活は大きく変わりました。それにもかかわらず、今の日本では予防栄養学の知識が広がっていません。そんな状態では生活習慣病をはじめ、免疫力の低下やホルモンバランスの乱れによる婦人科系の疾患が増えたりメンタルのバランスを崩す人もたくさん出てくるのではと心配しています。
日本食の中でも理想的なのは旅館の朝ごはんだと言います。「おひたし、卵、魚と品数が多く、ホルモンバランスにいいですね。栄養補助スナックだけ食べていれば十分という人もいますが、それでは様々な食品を摂取することで起こる相互作用は得られないのです」。野菜や魚を食べる日本の朝食はアメリカなどで注目され、取り入れる有名人も増えているといいます。
エリカさんは日本の若い女性には内側から出る元気がないように感じています。そんな彼女たちにはぜひ朝食を見直してほしいと思っています。「完璧にする必要はありません。ごはんに納豆や卵をかけたり豆乳を飲んだり。簡単なものでいいので朝食にたんぱく質を取り入れてほしいのです」。
これまでミス・ユニバース・ジャパンのファイナリストたちをはじめ、多くの若い女性に栄養指導をしてきました。著書の「世界一の美女になるダイエット」は日本語以外にも翻訳され大ベストセラーになりました。今後も日本の、特に若い女性に向けて、食事の取り方で美しくなる方法を伝えていきたいと考えています。
エリカ・アンギャルさんサイト
文:市村雅代

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