■ひらがなタイムズ・アーカイブ
今月のセレクション①
趣味をきっかけに英会話を楽しく学ぶ
アマレットラウンジ
本場アメリカで身に付けた英語力と料理の腕前を活かし、2004年から東京・広尾で英会話教室「アマレットラウンジ」を主宰する野田絵梨奈さん。趣味(hobby)を通じて英語(English)を学ぼう、という独自のコンセプトを“Hobbenglish”と命名し、イタリア語で「友だち以上」を意味するamorettoの名の通り、アットホームでフレンドリーな英会話レッスンを展開している。
「街で見かけた外国人を夕食に招待する変わった父」を中心とした賑やかな家庭で育ったという野田さん。父親が招いて知り合いになった外国人から、彼女は3歳にして英会話を習うようになった。やがてアメリカの高校に留学し、現地でクッキングスクールに通ったり、テーブルマナーの講習を受けたりしたことで、「大好きな料理という趣味を通して楽しく英会話をマスターできた」と強調する。こうした経験が現在のスクール経営の基盤になっている。
「日本に戻り大学を卒業してから数年は会社勤めをしていましたが、次第に自分が本当にやりたいことは何だろう、と自問するようになりました。そして、アメリカでの高校時代を思い出したのです」と野田さんは振り返る。友人や知人に請われ英会話の個人レッスンを行っていたこともあり、英会話スクールの経営を思いついた。「テキスト中心の英語学習だと、楽しさを感じる前に苦痛を覚える」という友人から打ち明けられた悩みもアマレットラウンジ開設のヒントになった。
スクールのメインは料理を通じた英会話レッスンだ。生徒は女性限定で、1レッスンあたり4~7名程度が受講する。英会話と料理を同時に学べることに魅力を感じた主婦や会社帰りの女性たちが大半を占める。そのほか、テキストを用いたプライベートレッスンや、ハロウィンやクリスマスなどのイベントを通じたレッスン、上級者には米軍基地のアメリカ人家庭に半日ステイする異文化体験レッスンも用意されている。
講師はアメリカ人を中心に、すべて英語がネイティヴレベルの外国人がレッスンを担当する。英語を教授する技術や経験だけでなく、料理のレッスンであればその腕前や実績も確かな先生ばかりだ。
この夜のメニューは、鶏肉で野菜などを巻いた煮込み料理・ポーピエットとキャロットケーキ。アメリカ出身のソフィア先生の下、簡単な自己紹介を済ませ、すぐに調理開始。ヘラや卸し金の呼び方から材料の切り方まで、作業工程を逐一、英語で確認する。野田さんは皿洗いなどの裏方に徹しながらも、生徒たちが積極的に発言できるように質問を投げかける。調理が一段落すると、生徒たちは配布されたテキストに耳で覚えたばかりの英語を記入する。
2時間近くかけて作った料理は、野田さんが予めセッティングしておいたテーブルに並べられる。全員で記念撮影をすると食事の時間だ。料理の感想、それぞれの仕事や私生活についてなど、英語で語り合ったり、質問し合ったりする。「初対面の生徒さん同士が打ち解けて、ガールズトークに花を咲かせることも少なくないんですよ。私自身も生徒さんから恋の悩みを相談されることもしばしばです」と野田さんは笑う。
文:松浦庸夫
(2009年9月号掲載記事)
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