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| 自分がしたいことを仕事にした社長 株式会社サクシード 「好きなことを仕事にしているから楽しい!」と株式会社サクシード代表取締役で、現役のアナウンサーでもある小野慶子さんは微笑む。小野さんの顔は知らなくても、自動販売機での音声、銀行の電話応答自動音声などで声は聞いたことがあるかもしれない。 TVディレクターになりたいと思っていた小野さんは、青山学院大学在学中、放送研究会に所属。周りのすすめで文化放送が募集した女子大生DJのオーディションに応募し、合格した。「自分の声がラジオから聞こえたときの嬉しかったこと! 私のやりたいことはこれだ!と思いました」。卒業後はラジオやTVの番組司会やキャスターとして活躍した。 1992年、独立してサクシードを設立した。ラジオ番組をはじめ、音声メディア関連の制作・販売、アナウンスセミナーなどを行っている。「30歳すぎの女性がフリーでアナウンサーを続けるには厳しい時代でした。私は、音と言葉に関わる仕事をずっと続けたいと思っていましたし、子供の頃から社長になりたいという夢もありました」。 会社が軌道に乗り、公私ともに充実した毎日を送っていたある日、録音エンジニアでもあったご主人が、がんと診断された。小野さんは看病、育児、仕事に追われた。2年の闘病生活を経てご主人は亡くなり、同じ頃、お父さんもがんで亡くなってしまった。さらに小野さん自身もがんの初期と診断された。「娘を孤児にするわけにはいかない」。小野さんの強い思いが、がんを消滅させた。 「夫を亡くしてからの2年くらいが一番苦しい時期でした。38歳でしたが、自分の人生は終わりだと思いました」。と小野さんは当時を振り返る。その後、家族や周りの人に助けられ、小野さんは再び頑張る決意をする。「優秀なスタッフに恵まれたのはラッキーでした。もちろん会社を継続していくのは大変なことですが、好きなことをして生活できるのは幸せです」。 サクシードには営業担当者がいない。「営業をおかない主義というわけではありませんが、出来合いの商品を売るのではなく、信頼で成り立つ仕事です。逆に言えば社員みんなが営業です。うちのスタッフの対応の良さには定評があります。『このスタッフで』と決めて来てくださる昔からのクライアントさんもいらっしゃいます」と、小野さんは話す。実は、ひらがなタイムズの音声もここで録音されている。 「外国の方で、どんなに上手に日本語を話す人でも、ニュアンスで損をしている人って結構たくさんいるのではないかと思います。本人に悪気はないのでしょうが、かえってたどたどしい日本語のほうに好感が持てたりします。そういう方々が誤解されないように指導する機会が持てたらいいなと思います」。 今後は、日本語にしても外国語にしても、ラジオ番組を聴いているように楽しく学べる音声教材を作りたいのだという。その手始めとして音声ブログを始めた。発声と滑舌の講座や、英語と日本語が混じったトークもある。「中身は本物。楽しく作りたいですし、使う方にも楽しみながら役立ててほしいです」と、小野さんは笑う。
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