日本をより理解するための傑作記事(ひらがなタイムズ誌面より)
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卒業して数十年後に証明された真実の言葉

日本では3月が卒業式の季節です。多くの学校の卒業式で、生徒は先生に感謝を表す歌、「仰げば尊し」を合唱します。これは、日本の卒業式では定番のような歌ですが、涙を流しながら歌う生徒もいます。

生徒は永遠の友情を誓い、それぞれ新しい道に進みます。しかしその後、卒業生による同窓会がしばしば開かれます。そこでお互いに近況を語り、友情を確かめ合います。

私が卒業した中学校では、数十年たった今も数年に一回クラスの同窓会が開かれています。普通は時を経るごとに参加者が減っていきます。でもこの同窓会には毎回30名ほどが集まります。私も時々参加します。

みんな髪が薄くなり、しわも増えてくる年齢なので、数年ぶりに会う旧友の名前を思い出せないことも当然あります。前回は、日本式宴会スタイルで行われました。私の右隣には親友だったF君が座りましたが、左隣に座った男性が誰なのか思い出せません。

名前だけでなく、顔そのものが私の記憶にまったくないのです。彼は、時々私を名前で呼び、F君と彼も親しげに話していました。いまさら彼に名前を聞けません。私がやきもきしていると、彼はトイレに行きました。

その隙に、F君に「あの人誰だっけ?」と聞くと、「いや、俺も記憶がないんだよ」と言いました。周りの人に聞いても誰も知りません。みんな不思議そうな顔をしていました。そうこうしているうちに彼が戻り、その話はそれでおしまいとなりました。

誰かが、その空気を変えるように、「教わった先生の中で、どの先生がよかったと思う?」とみんなに質問しました。美人でアイドルだった国語の先生、生徒に自習させて居眠りしていた理科の先生、音痴な音楽の先生など、ユニークな先生の顔が次々に浮かびました。

数学のK先生だね」と大声で言いました。そのとき、彼がY君であることをみんながようやく思い出しました。転校してきたY君は、いつも放課後に残され、K先生から補習を受けていたからです。

K先生は当時、とても怖い女性で、陰で「鬼ババ」と呼ばれていました。生徒が授業中に眠そうにしていると、チョークを投げつけました。また、質問に答えられないと地団駄踏んで悔しがり、できると手をたたいて喜んでいました。私もK先生に何度もしかられました。

Y君は「毎日一人だけ残された私は、あの当時K先生を恨んでいたよ。でも、今ではとても感謝している。税理士になれたのもK先生のお陰だ」と続けました。すると、「俺も」「私も」と、今は亡きK先生への感謝の言葉が続きました。私もその一人です。

私はK先生の言葉を思い出していました。「みんな私のことをうるさい先生と思っているでしょう。でも、大人になれば、きっとわかってくれるはずです」。それは、卒業して数十年後に証明された真実の言葉でした。卒業式の季節になると、私はいつもK先生を思い出します。

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