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| タイでムエタイ選手になった日本人女性 下関崇子さんムエタイをご存じだろうか。タイ式ボクシングで、日本のキックボクシングの元といわれる格闘技だ。キックボクシングとムエタイは、基本的なルールは一緒だが試合の判定基準が違う。また、大きく違うのはムエタイは賭の対象になることだ。キックボクシングは一秒でも早く相手を倒そうとするが、ムエタイはどちらが勝つかわからないほうがお客は盛り上がるため、5ラウンド最後まで判定を残すことが多い。 このムエタイに魅了されて選手になった日本人女性がいる。下関崇子さんだ。TV番組のクイズ問題を作る会社に勤めていた崇子さんは、運動不足解消とダイエットを目的に友達にすすめられて、キックボクシングのジムへ通い始めた。最初はキックボクシングとエアロビクスを融合させたものをやっていたが、そのうち試合に誘われた。いい記念になるかなという軽い気持ちで後楽園ホールにてデビューした。 キックボクシングジムではタイ人のトレーナーが教えてくれることが多かったため、崇子さんは自然とタイに興味を持つようになった。旅行でタイへ行き、ムエタイに出会う。「楽しそう!」。その頃30歳を目前にした崇子さんは、このまま仕事を続けていていいのか、でも結婚を考える彼氏もいない、と悩んでいた。 2000年、崇子さんは仕事をやめてタイへ渡り、選手として2年間活躍した。崇子さんが主に戦ったところはビアガーデンの中やデパートの屋上など、ショーのために作られたリングだ。試合相手も当日決まることが多い。「人数が足りないから出ないか」と言われて30分後にはリングへ、ということもあった。 女性選手が少ない日本では、少し上手になるとすぐ上級者と試合になってしまうが、タイの場合、日本に比べて女性選手も多いため、自分のレベルにあった試合ができる。「試合では、相手を倒すことよりも、習ったいろいろな技を使えるのが面白かったです」と崇子さんは話す。試合の過程を楽しむことができるのはムエタイならではのようだ。 もっとも、いつも試合を楽しんでいられたわけではない。小柄なタイの選手が、169cmと背の高い崇子さんと対戦したがらないこともある。ある日、男性と戦うことになってしまった。様子をみようとしたところに素早いボディ、続けてストレートをもらい、ダウン。ハンデをつけてもらっていたため最終的には何とか勝てたそうだ。 タイ人トレーナーと結婚 一方、ティアンチャイさんは崇子さんを「女の子一人で外国へ来るなんてかわいそう」と思っていた。しかし一生懸命がんばっている姿、また自分が教えれば教えるほど強くなっていく崇子さんに好感を持つようになった。二人はトレーナーと選手として信頼関係を築いていった。 ティアンチャイさんの家族は崇子さんをあたたかく迎えてくれた。「言葉が通じないというのは楽ですね。『外国人だから』と嫁としての期待はされませんから」と崇子さんは笑う。崇子さんの父親は二人の交際に戸惑っていた。結婚が決まったときも、子どもが生まれたと知らせたときも無言だったが、お正月に帰り、孫の顔を見せた途端でれでれになった。 2006年、子どもの将来を考えて崇子さんたちは日本へ移った。今、崇子さんはカルチャースクールなどでムエタイ・エクササイズのトレーナーをしている。「格闘技というと痛い、怖いというイメージを持っている人がいますが、技の楽しみや面白さをもっと多くの人に知ってもらいたいと思っています」と崇子さんは話す。
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「曼谷シャワー」





