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| ダイエットしながら飢餓を救え! 特定非営利活動法人 テーブルフォートゥーインターナショナル 日本では今メタボリック症候群が関心事になっている。TVや新聞、広告、その言葉を耳にしない日はないほどだ。日本だけでなく多くの先進国の人がカロリーの摂りすぎで肥満や生活習慣病になっている。その数約10億人。一方では約10億の人が栄養不足や飢餓に苦しんでいる。そのうち3.5〜4億人が子供だ。 いま日本で、一食につき20円を寄付することでこの不均衡をなくそうという活動が注目されている。毎年開かれる世界経済フォーラム(ダボス会議)によって選ばれた日本の若手リーダーがアイディアを出し合い、提唱した。先進国の人と途上国の人が、時間と空間を越えて食事を分かち合うことから、TABLE FOR TWOと名付けられた。 内容は簡単だ。社員食堂でTABLE FOR TWOメニューからランチを選ぶと、一食につき20円が開発途上国の学校給食に寄付される。たとえば、あなたが520円のランチを選ぶと、そのうち20円を寄付として負担したことになる。2007年2月、伊藤忠商事に始まり、今では日本IBM、日本航空、横浜市、NECなど大手企業が参加している。 集まった寄付はTABLE FOR TWOから国連世界食糧計画や、アメリカの非営利団体、ミレニアム・プロミスを通じて子供たちの元へ届けられる。TABLE FOR TWOメニューは野菜が多めで栄養バランスのとれたもの。低カロリーで自分の身体にいいだけでなく、海を越えたどこかの国でお腹を空かせている子供を満たしてあげられるのだ。 たかが20円と侮るなかれ。原材料費から運送コストなどを入れても、開発途上国の学校給食一食あたりの費用は約20円。いくつかの大手企業による数ヶ月間の実施で、学校給食約41,000食分の寄付ができることになった。これは約200人、1年分の給食に相当する。 「何と言っても気軽に参加できることがよいのではないでしょうか」と話すのはTABLE FOR TWO事務局長の小暮真久さん。「単なる寄付と違い、この活動はわかりやすく、自分の健康のためにもなります」。また、会社がこうした問題に取り組むことによって、社員の自社への評価も上がる。 会社にとっても社員の健康は大事な問題だ。こうした健康メニューを取り入れることで社員の病気の予防につながる。また、2008年春には企業にメタボリック症候群の人がいると、企業が国に罰金を支払わなくてはならないという制度ができる。多くの国民が生活習慣病になると、国の医療費負担が大きくなり財政を圧迫することになるため、それを未然に防止するための対策だ。 この活動には社員食堂で働くシェフの協力が欠かせない。TABLE FOR TWOからサンプルメニューをもらうこともできるが、実際に作るのは彼らだからだ。この活動で嬉しかったのはそのシェフからの反響、と小暮さんは話す。「あるシェフからメールをいただきました。『自分は社会に何が貢献できるのかずっと考えていましたが、料理人としてこんなによいことができるのだと知りました』と。そしてその方は健康食レシピを100種類も提供してくれたのです」。 株式会社ポーラ・オルビスホールディングスでは10月からCSR(企業の社会的責任)活動の一環として実施している。「大変ですけどやりがいもあります」と話すのは、食堂の栄養士(株式会社中央グリーンハウス)、長牛麻美さん。「カロリーを減らすだけでなく、見た目もよくするよう工夫しています。『ノンフライ麻婆なす』を作ったときは、なすを油で揚げるかわりにゆでたのですが、それで200キロカロリーも減るのかと驚かれました」。 「結構ボリュームがあっておいしいのに、胃もたれしません」「一番量を食べるのがお昼ごはんなので、少しでも身体によいものをと思っています。それに歳とともに人に貢献したいという気持ちが強くなってきましたからちょうどいいですね。少しは罪滅ぼしになるかな」社員の皆さんは満足のようだ。 「よいことだから、と一回の打合せでスムーズに決まりました。一食20円の寄付ですから一日の金額は大きくありません。でも企業の社会貢献としてみんなが意識することが大事ではないでしょうか」と、渉外・CSR担当執行役員の中村直生さんは話す。 「国を問わず、いろいろな方に参加して欲しいですね」と小暮さん。TABLE FOR TWOは、会社・社員食堂利用者だけでなく、一般の人も気軽に参加できるような取り組みも考えているという。「金だけ出して動かない」「他国発の提唱についていくだけ」などのイメージが強い日本だが、この日本発のとりくみが世界を変えることになるかもしれない。 テーブルフォートゥーインターナショナル 協力:株式会社ポーラ・オルビスホールディングス |
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