日本をより理解するための傑作記事(ひらがなタイムズ誌面より)
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日本で人気のイギリス人DJ!

マイク・マケナさん

土曜の夜、東京・渋谷。ビルのエレベーターが上昇するにつれ、腹の底にグングンと迫るようなベースの音が響いてくる。「今夜は盛り上がるよ!」と歓迎してくれたのは、このフロアにあるレストランを、一夜かぎりのクラブに変身させたDJのマイク・マケナさんだ。DJばかりか、このイベント全体のメイン・プロデューサーでもある。

DJをしながら、フロアのお客をチェックするマイクさん。彼が腕を振ったり目で合図すると、踊っているお客もそれに応えるように、どよめいたりさらなる歓声をあげたりする。「DJは常にフロアの状態を把握してお客さんをリードしていかなきゃいけない。服装にも気を使って笑顔も忘れないで」。仕事中のマイクさんは、真剣そのものだ。

マイクさんは、いま日本で指折りのクラブDJとして知られている。彼の活動は、国内、海外のDJに加え、イベントでの音楽コーディネート、クラブ音楽のオリジナルミックスなど、実に幅広い。オリジナルミックスの曲は、ゲームソフトや大規模なイベントの音楽に使用されるなど、大手企業とも提携 しビジネスを展開している。

マイクさんはロンドンの北、ストークニューイングトンで生まれ育った。子供の頃、町には「キッズ・ディスコ」と呼ばれる子供用のクラブがあり、よく通った。音楽にのめりこんでいた母親の影響も大きかった。母がくれたレイ・チャールズの「ヒット・ザ・ロード・ジャック」に衝撃を受け、彼はジャズをクラブ風にアレンジしてDJをするようになった。

マイクさんはもともと弁護士を目指していたが、大学卒業後、もっと世界を知りたいという気持ちが強かった。そこで日本へ行くことを決意。最初の1年は英語教師をしていた。次第に好きなDJもするようになり、1年の滞在を延長。クラブ音楽の制作も始め、日本でのDJ活動は広がっていった。実際、クラブシーンでの「DJマイク」の存在感も増していった。いつの間にか13年がたつ。そして、ロンドン、香港、マレーシア、オランダ、イタリアなど、仕事で世界中を飛び回るようになった。

「DJはただ音楽をかけるだけじゃなくて、音楽を作っていかなきゃいけないと思う。日本にもそういうDJが増えていけば嬉しいね」。マイクさんは自身のスタジオで月に平均3曲のリミックス曲を制作し、随時ウェブに掲載している。「リミックス音楽の制作はインスピレーションが大事。それがない時はどん底にいる気分だよ」。

「皆には最高に楽しんで欲しいから、仕事のことで頭がいっぱいだよ」とマイクさん。「僕が音楽を作っている時って自分が感じるままを音で表現するんだけど、作品を世の中にリリースする時に色々な段階を踏んでいくでしょ。その時にそれを聴く全ての人に伝わるわけではないし、好みが違う事もある訳で。つまり音楽ビジネスは才能があったとしても必ずしも成功できるとは限らない世界なんだよね」。

マイク・マケナ ディスコ・サイエンス
www.discoscience.net

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