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| 奇想天外な珍道具の世界! 「珍道具」の父、川上賢司さん 掃除用モップが付いた赤ちゃんの服。これは何だ!?「赤ちゃんがハイハイしながら、床を掃除してくれたらいいでしょ?」と「赤ちゃんモップ」の発明者、川上賢司さんはこともなげに言った。「生まれたばかりなのにもう親孝行してるね!」 一般的に、発明とは便利さを追求した結果、新しく作り出される商品と思われている。でも川上さんは考えた。ほとんどの場合、人は金儲けのために発明する。金儲けという足かせがなければ、人間の発想は広がり、豊かになるのではないか? そして生まれたのが「逆転の発想」、使えばもっと不便になる新しい発明だった! この理念を持ち、川上さんは1992年に「日本珍道具学会」を創設した。一般からも面白いアイディアを募集、これまでに約700点もの珍しい発明、つまり、「珍道具」を開発してきた。珍道具のトリックは、より便利にするために発明すると、別の大きい不便が生じる。それが奇抜で過激な珍道具の極意だ。 ユニークな発想で世の中を刺激する川上さんは、これまで様々な仕事をしてきた。雑誌の記事を書き、アニメの脚本を手がけるなどの執筆活動を経て、通信販売のカタログ雑誌の編集を手がけた。 その中で、新しくて面白い企画を探していた時、「珍道具」のアイディアが浮んだという。元来オモシロ道具を作るのが好きだった川上さんは、次々と作品を紹介した。すると瞬く間に、「珍道具」コーナーは人気を呼び、このコーナーを読みたいがために雑誌を買い求めるという読者が増え、「珍道具」人気にさらなる火をつけた。 ならば、と川上さんは本を出版。すると、噂を聞きつけた英国BBC放送が取材に来日、あっという間に英国で翻訳本が出されることに。次いで、米国からはCBS、CNN、ABCと次々に取材が入り、米国での翻訳本の出版も決定。BBCでは、1年から1年半に一度、定期的に「Chindougu」の番組が組まれている。 さまざまな国で話題になった珍道具。国によって捉え方は千差万別のようだ。日本や米国は、ユーモアやお笑いの視点で、欧州では芸術として、オーストラリアや韓国では科学として珍道具を見る傾向があるという。あるフランス人は川上さんにこう言ったそうだ。「これは、私たちの国から発想されるべきものだった」。 奈良県の小さな町に生まれた川上さんは、小さい頃から大の飛行機好きだった。十代の頃、何もない田舎町で、自転車に巨大なシートを取り付け、バイクで引いて空を飛ぶという大規模な実験を行い、近所の人たちをびっくりさせた。頭の中は飛行機のことばかりだった。大学は飛行機のエンジニアを目指し航空宇宙学科を専攻した。 高校生時代には文学の世界にも溺れ、「正義が貫かれない世の中はおかしい!」と社会の矛盾に怒りを覚えた。大学時代、時はまさに学生運動華々しき頃。上京した川上さんは熱い思いで運動にも参加した。政治の腐敗など、間違ったことは絶対に許せないタイプなのだ。 「庶民が先入観や固定観念に惑わされていると政治家にとっては都合がいい。それじゃだめだ。政治や政治家たちの裏側を見て欲しい」と、川上さんは声を高める。そんな過激さが及んでか、川上さんは男やもめ。「カミさんには逃げられちゃった!」とあっけらかんと言う。 珍道具は、便利なモノへの欲望に対する挑戦なのだろうか?「人間は元来、旺盛な想像力を持っているはずなのに、規則や制度、習慣などに縛られて生活していることが多いよね。想像力を鍛えて、もっと自由な発想を持って欲しいと思う。珍道具の裏側を見て欲しい」と川上さんは力説する。 「珍道具十カ条」 *十カ条の英訳はロンドンで出版されたハーパー・コリンズ著の本より 日本珍道具学会 |
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