日本をより理解するための傑作記事(ひらがなタイムズ誌面より)
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欧州高校生の「日本見聞録」―まだまだフシギの国ニッポン!

ある東京の大きな公共ホールで、ヨーロッパから日本へやってきた留学生たちがスピーチを行った。5ヶ月間の予定でホームステイをしている、まだあどけない表情の高校生たちだ。晴れの舞台ということで、それぞれが通っている学校の先生方やクラスメートも応援に来ていた。

皆、神社やお寺など古い、素晴らしい建物がたくさん残っていることに感嘆する。オーストリアのマチアス君は「ごみごみした通りの中に、突然美しい神社があること」や「畳の上に高性能マッサージチェアが置いてあること」、「地下鉄に乗る着物の女性」などに不思議な感覚を覚えたと話す。「伝統と新しいものが混在しあう」ことが魅力なのだという。

佐賀県にホームステイしたドイツのステファニーさんは、ホストファミリーに連れられ、買い物に行った。「どのコンビニにも、すぐ食べられるように、お湯がおいてあって、とても便利ね」。そうかと思うと、「デパートで売物のマッサージチェアに小1時間ほど寝ている人がいたの。買うことなんか考えず、起きたら帰ったんです」と、不思議がる。

スロヴェニアから来て大阪に滞在したポローナさんは、東京での混雑ぶりに驚く。「ラッシュ時の電車は、息ができないほど!」。日本のアニメや漫画が大好きで、オタクもコスプレも想像していた通りだったと喜ぶ。最後まで理解できないことは、「どうして冬でもセントラル・ヒーターなしで過ごせるのかな……」だった。

ほとんどの留学生が声をそろえて挙げる日本の学校の印象的な風景がある。フランスから来たマックス君は、「日本の学校では、授業中寝ている人が多いですね」と発言し、会場に笑いが響いた。しかも、「授業中におしゃべりすると怒られるが、居眠りしていても先生は怒らない」と続けた。これには日本の学校の先生方も苦笑いを隠せなかった。

出席したクラスメートといると、何を話しても笑いが止まらない、声が弾んでつい大声になってしまうようだ。多感な時期に出会った仲間たちとの時間を共有しながら、日本語で「写メール! 写メール!」と叫ぶ声が聞こえる。他校の学生と知り合い、すぐさまメール交換が始まる。「メールするね、絶対!」「OK!」そんな会話があちこちで取り交わされる。

日本人はまだホストファミリーになるのをためらう
この「日欧高校生交流プログラム(JESEP2006)」を主催するのは外務省欧州局。ヨーロッパから高校生を日本に留学させるプログラムを実施、これまで多くの高校生が日本でホームステイした。このような活動を通じて、日本へやってくる学生は増えている。だが、彼らを受け入れるホストファミリーの数がそれほど増えているわけではないという。

スピーチ大会に出席した国際交流コーディネーターで、啓明学園の関根真理さんは、「日本人の家族はどうしても気を使ってしまうので、1ヶ月の短期ホームステイならいいけど長期の受け入れは……とためらう方がまだ多いですね」と話す。特に、英語や来日する学生の母国語を知らないと、会話が弾まないので申し訳ないと思ってしまう人が多いという。

留学生たちは、日本人の手厚い“おもてなし”に心を動かされるようだ。「ホストファミリー、同級生、先生、みんなとても親切」「本当の子供のように扱ってくれた」といった声が多かった。高知県の学校へ通ったイギリスのヴィクトリアさんは、「みんな、何でも一生懸命なの。『ガンバレ』という言葉、最初は理解できなかったけど、すごいなと思ったわ」。

留学生はワクワクする“フシギ・ニッポン”での滞在を満喫したようだ。パウリナさんを受け入れた家族は、「彼女のおかげでポーランドを身近に感じるようになりました」と話す。今、グローバル化の波は急速に日本へも押し寄せている。このようなホームステイは、普通の市民にとって国際理解を深める最高の手段といえよう。

取材協力:財団法人国際文化交流推進協会(エース・ジャパン)
www.acejapan.or.jp/index-j.html

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