日本をより理解するための傑作記事(ひらがなタイムズ誌面より)
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死体役まで演じる堅実女優のもう一つの顔

黒田 佳子さん

今春公開予定の映画「鬼哭きの街」(宮坂武志監督)に出演している女優、黒田佳子さん(27歳)は、映画、テレビドラマ、舞台、そしてモデル業と、さまざまな仕事をこなす。「何でもやります!」それが黒田さんの信条。はなやかでありながら、浮ついた芸能界の中で、きちんと地盤を固めながら一歩一歩前へ進んでいく堅実な女優だ。

小さい頃からピアノやフルートを学び、合唱が盛んな中学校に通ったこともあって、音楽はいつも身近にあった。歌を歌うことが大好きだった黒田さんは母親の熱心なすすめもあり、歌手を志すようになった。中学3年生の時にオーディションを受けるが、最終審査で落選。もっとレッスンを受けて、色々学ばなければ……。幼くして挫折感を味わった。しかし、転んだってただでは起きないのが、黒田さん。彼女は逆に芸能界に進む決心をした。

音楽大学で声楽を学び、演技レッスンにも力を注いだ。平坦な道ではないが、ドラマ、映画、舞台と、一つずつ仕事をこなし、歩んできた。ドラマの撮影では死体を演じたこともある。河原の水の上で全裸のうつ伏せという場面。そして2週間後、水疱瘡を発疹。「もう散々でした!」という黒田さん。女優根性なのだろうか。

「今、自分がいる世界とは違う世界を見る必要がある」という思いがあった黒田さんは、2年前「日常生活支援」という介護資格を取得した。独り暮らしをしている障害をもつ人の自宅を訪問し、掃除、洗濯、料理に買い物と日常生活一般のお手伝いをしている。黒田さんの「意外な別の顔」だ。ここでもまた、「何でもやりますよ!」精神が出る。

「日常生活支援」の介護をするようになってから、人と人が生活する上で必要な基本的なコミュニケーションをとることの大切さがわかったという。「単純なコミュニケーションなんですけど、怠ってしまったりするんですよね。この経験は、女優という仕事をする上で私には必要でした」と黒田さんは言う。

日頃感じていることやインスピレーションを書き留めておくため、作詞もする。常に鼻歌を歌っているほど歌が好き。オーディション漬けというより、人と人とのつながり、出会いを大切にして仕事を広げていきたいという。「今の自分がいるのは、周囲の人たちのおかげ」という気持ちが強い。

将来は、「やはり、海外にでたいですね」と夢を語った。ハリウッドにこだわらず、韓国や中国などアジアの俳優さんたちと共演するのが夢だという。日本人の役を、日本人としての自分で演じてみたい。夢への階段は、英語の独学から登り始めている。とにかく「いい作品」に出会いたい。そのために、「できることからやる」精神で、羽ばたこうとしている。

http://blue.ap.teacup.com/kuroyoshi/

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