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鷹と心を通じ合わせて狩をする伝統文化

今、日本は空前のペットブームで、最近はさまざまな動物が飼われている。東京・瑞穂町の尾作文男さんは自宅に鷹を三羽飼っているが、これらの鷹は単なるペットではない。尾作さんは鷹を操って狩をする鷹匠で、そのパートナーとして活躍しているのだ。鷹匠は鳥が舞い上がった瞬間の速度の遅いときに、鷹をすばやく放して捕らえさせる。

鷹狩りは貴族や将軍などの高貴な遊びとして愛好されたが、その伝統文化は現在にも引き継がれている。尾作さんは鷹狩りを趣味として楽しむ一方、NPO日本鷹匠協会(会員30名)の会長として、鷹匠の技術の伝承やマナーなどの情報活動も行っている。使用する鷹は一羽35万円ほどで、高いものは100万円以上する。えさは主にうずらで、その費用は一ヶ月数千円あまりだ。

鷹狩りといっても、オオタカや隼などの鳥も含まれるが、その個性はそれぞれ異なる。「同じ品種でも性格が違います。経験を積んだ鷹匠は一目見れば鷹の力量がわかります」と尾作さん。訓練は鷹の余分な脂肪分をそぎ、体重を落として行う。その後、筋力をつけながら鷹の訓練を行う。一つの訓練ができたら、ほうびのえさを与える。「犬と同じで鷹は主人がわかり、自分を人間と思っています」。

11月15日から2月15日までが定められた猟期で、訓練はその前に行われる。訓練は毎年繰り返し行う。鷹は馴れてくるとだんだんずうずうしくなってくるからだ。「鷹が嫌がることを絶対にしないことです。叩くことはだめです。人間が怖くないことを教え、ひたすらほめることです」。そう語るのは副会長の村野貞夫さん。全国大会で2度優勝した名人で、会長の尾作さんは村野さんに刺激されて鷹匠になった。

訓練された鷹でも獲物を射止めるのは簡単ではない。狙われた獲物は生死がかかわるので必死で逃げる。鷹を見るとキジは鷹が入れないやぶの中に逃げ込み、鴨は水の中に入ったまま動かない。鷹の羽は水につかると飛べなくなるからだ。優秀な鷹ほど、獲物に熱中するあまり、やぶに突っ込んだり、車にぶつかったりといった事故にあうことが多いという。

鷹匠になるには、鷹の訓練だけでなく、竹で作るえさ入れ「口餌籠」や鷹を手に止まらせるための鹿皮で作る手袋「餌掛け」などを自分で作れなくてはならない。尾作さんは、それらを工芸品のように上手に作る。協会では鷹匠試験を実施しているが、合格するにはこれらの技能すべてに精通していなければならない。現在、鷹匠の資格を認定されているのは6名しかいない。

紀元前千年代に中央アジアで生まれた鷹狩りは、アジア、欧米、そして世界中に広がった。日本では13の愛好家団体があり、連合会もできている。国際鷹匠協会は国際交流を活発に行っている。鷹と心を一つにして獲物を捕らえたときの醍醐味が、今日まで引き継がれてきたゆえんなのだろう。奥が深い高貴な趣味といえよう。

日本鷹匠協会
URL:http://JFA.gr.jp

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