日本をより理解するための傑作記事(ひらがなタイムズ誌面より)
Hiragana Times Japan-Behind the Scenes
 
HOME日本をもっと知る外国人の目/異文化
日本をもっと知る - 外国人の目/異文化

異文化理解への扉を開く――各国のジェスチャー

オーロラ 村林

日本、とくに東京には世界各国からの居住者がたくさんいます。異なった文化の中で暮らすことは、面白いことですが同時にチャレンジでもあります。

私はとても戸惑った経験を思い出します。それは私がパキスタンにいたときのことです。アフガニスタン人の男性の料理人をやといました。あるとき彼は私に、夕食の味見をしてほしいと頼んできました。おいしいことを示そうとして、私は親指を立てました。彼がショックを受けた表情をしているのを見て私は驚きました。彼は私に、特に男の人の前でこのジェスチャーを決してしないようにとぶっきらぼうに言いました。

彼は、アフガニスタンでは、親指を立てるサインはタブーである――特に女性は――と説明してくれました。親指を立てた人は、相手と特別な関係になりたいことを伝えているからです。私は料理人に、西洋ではそれはよい意味であり、仕事がよくできたことを認める方法のひとつで、単純にOKの意味でもあると説明しました。それ以来、私はパキスタンでそのサインをするのをやめました。

異文化の中で「していいことと、してはいけないこと」に関して、私は注意深くなりました。また、各地域によりジェスチャーはさまざまに解釈されることを知りました。手を使用したジェスチャーの解釈を、いくつか説明しましょう。

いろいろに解釈される手のジェスチャー
国際的によく知られるジェスチャーは「Vサイン」でしょう。手のひらを自分と反対に向け、人さし指と中指でVの形をつくります。戦時中、イギリスのチャーチル首相が使用して有名になりました。ヨーロッパや他の国で“勝利”を意味します。英国系でない国や日本では、人や物がふたつあることを意味します。

指で丸を作ると、日本ではお金を表しますが、アメリカ人にはOKサインとして広く受入れられています。一方、南フランスでは「ゼロ」または「価値がない」ことを表します。ブラジルとドイツでは「下品」とか「いやらしい」になります。ギリシャとロシアでは「無礼」ととられます。説明したように、親指を立てることは、オーストラリアとアフガニスタンでは無礼なジェスチャーですが、世界のほとんどの国で、単純に「OK」を表します。

指で人をさすことはやめてください。日本を含めた多くの国、特に中東では、人さし指でさすことは無作法ととられます。そのようなときは手を開いてください。

手のひらを下にして指を振ると、日本では「こっちへ来て」という意味になりますが、アメリカや西欧諸国では「あっちへ行け」という意味になります。人を呼ぶとき指を使うことは、中東の人達には侮辱することになります。

日本では何かをやり遂げたときに、あるいは、へまをしたときに、指を鳴らします。フランスとベルギーでは両手の指を鳴らすことは下品さを意味します。指を交差させることにはいろいろな意味があります。ヨーロッパでは 「保護」や「幸運」が最も一般的です。パラグアイでは「不快」なジェスチャーとなります。

2本の指をたたくことは、カップルが一緒に寝ていることをエジプトでは意味します。また「一緒に寝たいですか?」と誘う意味もあります。人さし指と中指の間に親指を入れると、「あなたと寝たい」という意味に日本ではなります。ヨーロッパや地中海の国々でも軽蔑されるわいせつなジェスチャーです。ブラジルやベネズエラでは、幸運のシンボルとなります。

手を縦に角の形にすると、イタリアでは不義をして夫に恥をかかせたという意味です。しかし、ラテンアメリカでは、幸運の印になります。手を水平な角の形にすると、ヨーロッパのほとんどの国で、お化けから身を守る意味になります。

人への侮辱を避ける
外国人居住者、外交官、たとえ観光客であっても、訪問国のジェスチャーの意味を知ることは、その国の文化を確実に楽しめ、認めることになり、侮辱を与えることを避けられます。

新しい国へ行くとき、私は国際ジェスチャー辞書に頼っています。ロジャー・アクステル著「国際的振るまい/International Behavior」(パーカーペンカンパニー)は、情報が豊富でとても役だちます。

■記事リストへ戻る

Copyright (C) 1998-2008 YAC Planning Inc. All rights reserved